演習Ⅰ
担当者井上 一郎教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

新卒の就職活動という、人生に一度しかないチャンスを大いに活かして欲しいと考え授業を進めます。
就職活動のハウツーを指導するものではなく、自分の適性に合った企業の探し方、企業分析の基本の勉強、学生時代の過ごし方を徹底的に考えます。
具体的には、業界研究、自分の好きな仕事内容、学生時代に取り組んだこと、自己ピーアールについて整理、各自10社志望企業をリストアップすることから始めます。
授業は、講義とグループ活動と二本立てで進めます。
講義は現状の就職活動環境について説明した上で、業界研究や仕事の種類、自己ピーアールや志望動機作成に当たってのポイント、そして当該企業のホームページや有価証券報告書の見方や成長性、収益性、安定性といった企業分析について述べて参ります。

グループ活動は、ゼミ員を3グループに分け、グループとしての対象企業を選定し、企業研究をして、就職候補先としてどう考えるのかを討議し、それら内容をパワーポイントを作成してグループ代表者が発表します。そして、グループ員各自が当該企業に向けた志望動機と自己ピーアールを作成して一人ひとり発表してもらいます。
これらグループ活動を通じて、コミュニケーション能力やグループ内での自分の立ち位置の認識、そしてブレゼンテーション能力といったものを培って欲しいと考えています。

就職活動は、情報収集とその的確な分析、そして戦略立案と積極的な行動によって結果が生まれてくるものであり、この醍醐味を理解し、チャレンジする姿勢を培っていただきます。

授業の到達目標

就職活動において主体性をもって、論理的な企業研究を通じて志望企業を絞り込んでいくことや、志望企業に対しての志望動機やどんな仕事に取り組んでみたいかといった自分の考え方を確立し、さらに自分の言葉で表現出来るといったところを到達目標にしたいと考えています。そして自分の将来を考え、就職活動に対するモチベーションを高めることが出来るようにします。

成績評価の方法および基準

①授業の聴講姿勢
②グループ活動の参加姿勢
③各課題提出レポート内容
④グループ活動発表姿勢と内容
⑤期末の小論文テスト=当日課題を与え、400字以上800字以内で小論文を提出、以上5項目を、総合的に評価します

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献ざっくりわかる企業経営のしくみ遠藤功日本経済新聞出版社
参考文献特にテキストの指定はしませんが参考文献等については適宜授業で紹介します。

準備学修の内容

以下各課題について、授業で説明の上、次回授業までに期限厳守でLMS上にレポート提出してもらいます。
①自己紹介(ゼミ志望理由、クラブ活動、大学生活の過ごし方、経済学部で一番興味の持てた授業とその授業で何を学んだか、趣味、自己PR)
②自分の好きな仕事、あるいは取り組んでみたい仕事、将来のキャリア展望について、それぞれその理由
③志望企業10社リストアップと各社選定理由(業種、インターン有無、仕事内容と志望職種、採用スケジュール、その他)
④学生時代に取り組んだこと、どの様に成長したか、さらにどの様に成長したいと考えているか、その為の今後の取り組み計画
⑤グループ活動の研究企業に対する志望動機
⑥グループ活動の研究企業に対する自己ピーアール
⑦グループ活動の研究企業の経営分析(成長性、安定性、収益性等)

その他履修上の注意事項

①企業経営分析、日本経済状況について強い興味を持っていること
②グループ討議等を通じて、グループに働きかける積極性や協調性を身に付けたいと考えていること
③プレゼンテーション資料の作成や発表技法等を学びたいと考えていること
④就職活動に役立つ企業研究手法を身に付けたいと考えていること

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション・・・オンライン授業
・授業の進め方を説明・・・講義形式とグループワーク
・課題自己紹介についての説明・・・ゼミ志望理由、趣味や所属サークルについて、大学4年間の目標等、将来の夢、自己PR、経済学部で一番 興味の持てた授業とその授業で何を学んだか(詳細に)。800字以上でLMS課題へ記入、期限は第2回対面授業の前日18時まで。加えて、第2回授業で各自が発表

・研究対象企業候補リストを提示
第2回現状の就職活動状況や就活の流れと準備等を説明(キャリサポ資料、Tworkや当学Charange!Jr等使用)
3グループに分け、グループリーダーを決定
前回課題の自己紹介について、各自が発表(1名3分以上5分が目安)
第3回各自自己紹介について、講評。
資料を配布の上、講義形式で、「会社とは何か」、「人材マネジメント」を説明。企業は利益を上げなければならないこと、キャリアの考え方等について理解をする。
第4回資料を配布の上、「組織のマネジメント」を説明し、企業内におけるざっくりとした仕事の内容を説明。主に営業、事務、管理、接客部門の仕事内容について。
併せて、業界についてもざっくりとした話を説明。
次回授業前日の18時までに、「自分の好きな仕事、あるいは取り組んでみたい仕事、将来のキャリア展望について、それぞれその理由」のタイトルでLMSにて課題レポートを800字程度で提出。次回授業において、各自が発表。
第5回課題レポート「自分の好きな仕事、あるいは取り組んでみたい仕事、将来のキャリア展望について、それぞれその理由」について各自が発表(1名3分程度)。発表において出来る限り原稿は見ないように指導。
発表に関して講評。
課題:次回授業の前日18時までに各自就職志望企業候補10社を選定し、各社の業種やインータンの有無、採用スケジュール等、そして各社の志望理由を記入したレポートをLMS経由で提出。
第6回講義形式で、「学生の就職目線での個別企業のホームページの活用」を説明
グループ討議は、各自作成した就職志望企業候補10社を持ち寄り、その中からグループとしての企業研究対象を1社選定。
グループ毎、対象企業の企業理念、会社概要、事業内容、企業の特徴、他社との差別化、今後の業界や企業の方向性、人事・教育研修制度、求める人材像等を把握。
課題:次回授業の前日18時までに、グループとしての企業研究対象についての上記項目を各自で調査の上、LMS経由でレポート提出。
第7回講義形式で、「学生の就職目線での個別企業のホームページの活用」の続きを「企業の採用情報について」等を中心に説明
グループ討議は研究対象企業について、各自調査した内容を持ち寄り、メンバー間で情報交換。当該企業の企業文化や仕事について討議。
第8回オンライン授業
講義形式で「企業分析における有価証券報告書の活用」を説明、資料はLMSに添付
企業の成長性を把握する売上や利益の推移、例えば増収増益傾向、安定性を把握する自己資本比率、収益性を把握する自己資本利益率(ROE)ついて説明
課題:ある企業の貸借対照表、損益計算書を提示して、自己資本比率と自己資本利益率を算定する課題、そして過去の成長性の把握をしてもらう課題を出し、次々回授業の18時までに回答をLMS経由で提出
第9回講義形式で「決算と財務諸表の基礎知識、企業の総合力をつかむ経営分析」を資料配布の上、説明
グループ討議:第8回のオンライン授業を復習し、企業の成長性、安定性、収益性の把握を確認。グループの研究対象企業が上場企業であるならば、売上利益動向、自己資本比率そして自己資本利益率を理解し、当社状況を把握。
第10回講義は、1.前々回オンライン授業での課題の回答を説明。皆さんの課題提出内容を踏まえ、講義。
2.次回授業でのグループ討議発表の要領を説明。
グループ討議:次回発表に向け準備。発表者の決定、発表方法や内容の打ち合わせ、パワーポイント資料とUSBメモリー作成等。
課題:企業研究を踏まえて、各自志望動機と自己PRをそれぞれ400字程度で作成し次回授業の前日18時までにLMS経由レポート提出。
第11回グループ発表各10分程度、グループ発表後、構成員各自が研究対象企業向けの志望動機と自己ピーアールを発表。発表に当たっては極力原稿を見ないように指導。
発表に関して講評。
第12回講義は志望動機の作成ポイントについてTworkと日本経済新聞就活探偵団記事(2019.4.24付)「会社に貢献できますか」志望動機の攻略法を資料配布の上、説明。
皆さんの課題提出志望動機について細かく指導。
グループ討議:各自選定の10社の企業リストを持ち寄り、グループとしての企業研究対象を1社選定。
グループ毎、対象企業の企業理念、会社概要、事業内容、企業の特徴、他社との差別化、今後の業界や企業の方向性、人事・教育研修制度、求める人材像等を把握。
課題:本日の指導を踏まえ志望動機400字程度を書き直し、次回授業の前日18時までにLMS経由レポート提出。
第13回グループ討議:次回発表に向け準備。発表者の決定、発表方法や内容の打ち合わせ、パワーポイント資料とUSBメモリー作成等。
課題:企業研究を踏まえて、各自志望動機と自己PRをそれぞれ400字程度で作成し次回授業の前日18時までにLMS経由レポート提出。
第14回グループ発表各10分程度、グループ発表後、構成員各自が研究対象企業向けの志望動機と自己ピーアールを発表。発表に当たっては極力原稿を見ないように指導。
各グループとの質疑応答、講評。
第15回ゼミ活動の到達目標達成度合いを確認する小論文テスト(400字以上800字以内で小論文を提出)を実施。
夏休み課題(宿題)について説明。
宿題は、Tworkの2.自己分析(中学から高校から大学時代を振り返る)、3.他己分析(客観的な評価を知る)、4.自己理解(自分の強み・弱みを整理しよう)、5.自己PRを書いてみよう、但し3.の他己分析は任意として、3点を作成し後期1回目授業の前日18時までにLMS経由かメールにて提出すること(メールアドレスはpin.ichiro.615@outlook.jp)