演習Ⅱ
担当者
単位・開講先必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングSEM-302

授業の概要(ねらい)

 演習Ⅰに引き続き、輪読を通して、戦略的にものを考えるとはどういうことか、戦略的に考えることによってどのようなことがわかるのかを、可能な限り論理的に考えていく。

授業の到達目標

 自らが周囲とどのような関係をもっているのかを正しく理解し、他者の行動を客観的に分析できる「ゲーム心」を涵養する。
・日常でよくある場面を戦略形ゲームとして定式化して解き、その解釈ができる
・意思決定の順番変更でゲームの結果がどう変わるか説明できる
・事前と事後で望ましい行動が変わってしまうゲームにコミットメントを導入するとゲームの解がどのように変わるか説明できる
・交渉のルールによって余剰の分配がどのように変化するか説明できる
・最後通牒ゲームの解を求め、直観との差異について説明できる
・様々なオークション方式について理解し、収益等価の数値例を計算できる

成績評価の方法および基準

 発表、議論への参加状況などを考慮して総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 渡辺隆裕 (2019)、『ゲーム理論』、日経文庫。
参考文献

準備学修の内容

 毎回の授業の予習として2時間以上をかけて、教科書の対応部分を通読せよ。重要と思う部分とその理由、新しく知ったこと、質問・コメントをノートに整理し、プレゼンの素案を作成すること。
 毎回の授業の復習として、2時間以上をかけて、その授業で重要と思った点を中心にノートに整理し授業内容を検討せよ。次回授業までにLMSを通じて検討結果を報告すること。

その他履修上の注意事項

 身近なできごとについて、戦略的思考ができているか、常に考えてほしい。他人のことについて客観的に分析することなく、自分の都合だけで予想して、その予想が外れてしまうということはあるか、あるとすれば、どのように予想すればそれが防げるのか、意識してほしい。

授業内容

授業内容
第1回 チキンゲーム
第2回 チキンゲームとフォーカルポイント
第3回 コミットメント
第4回 先手が有利か、それとも後手が有利か (オンライン)
第5回 インセンティブとゲーム理論
第6回 努力に対する報酬のインセンティブ
第7回 報酬と罰則によるwin-winの契約
第8回 交渉をゲーム理論で考える
第9回 交渉の利益と余剰の分配
第10回 最後通牒ゲーム
第11回 実験経済学
第12回 オークション
第13回 競り
第14回 インターネットオークションと自動入札方式
第15回 セカンドプライスオークション