演習Ⅰ
担当者中村 江里加教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

 国際私法とは、国際結婚や国際的取引などの国際的な法律関係が問題となった際に、①その事案について日本の裁判所で裁判することができるか、②どの国の法を適用するかといった問題を扱う分野です。本演習では、国際私法に関する裁判例を取り上げ、その事案について自ら分析・検討し、報告、議論する能力を習得することを目的とします。

授業の到達目標

 本演習の参加者が、国際私法の専門的知識を習得し、その知識を使用してお互いに意見を述べ、建設的な議論を展開する能力を身に着けることを目標とします。また、報告者が、その事案の事実関係を整理し、どの規則が適用されるのか、その事案に規則を適用した結果どのような結論が導かれるのかを検討し、調査結果や検討結果を分かりやすく伝える能力を身に着けることを期待します。

成績評価の方法および基準

 成績評価は期末レポート(60%)と授業内に行う報告(40%)で行います。授業での質疑応答や意見の紹介など、授業への積極的な参加は加点評価とします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『国際関係私法入門(第4版)』松岡博編有斐閣
参考文献

準備学修の内容

 毎回の授業に関する教科書の該当部分を示しますので、報告者以外の学生もそれを確認し、予習してください。復習として、分からなかった点や疑問に思った点をノートに箇条書きにしてください。不明点・疑問点については、次の授業の中で質問するようにしてください。

その他履修上の注意事項

・配布資料、六法、教科書を必ず持ってきてください。 ※配布資料はLMS上で各自で印刷して持参してください(LMS上にある資料は配布しませんのでご了承ください)。

授業内容

授業内容
第1回導入(オンライン授業で行う。)
第2回準拠法の決定:性質決定
第3回準拠法の決定:連結基準
第4回準拠法の決定:準拠法の適用
第5回人・法人:自然人の能力(法適用通則法4条)
第6回人・法人:後見開始の審判等、失踪宣言(法適用通則法5条―6条)
第7回人・法人:法人
第8回契約:法律行為の成立及び効力(法適用通則法7条―9条)
第9回契約:法律行為の方式(法適用通則法10条)
第10回契約:消費者契約の特例(法適用通則法11条)
第11回契約:労働契約の特例(法適用通則法12条)
第12回国際裁判管轄:総論(オンライン授業で行う。)
第13回国際裁判管轄:一般管轄原因、特別管轄原因
第14回外国判決の承認・執行:承認の要件
第15回外国判決の承認・執行:公序、相互の保証