演習Ⅰ
担当者喜多 康夫教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

 本演習の目的は5つあります。第1に、国際法の基礎知識の習得です。第2に、リーガルマインドの涵養です。第3に、社会への関心の育成です。第4に、報告の仕方とレポートの書き方を身に着けてもらいたいと思います。第5に、他の人たちと協力して仕事ができるようになることです。
 第1点目と第2点目については、国際法の教科書について報告してもらい、できるかぎり教員と学生の間の対話を重視したいと思います。
 第3点目については、国際法を学ぶ基礎として世界の動向を知るために、日本経済新聞をゼミで読みます。
 第4点目については、報告におけるレジュメの作成と報告の実施、および成績評価のためのレポートを作成してもらうことによって、学術能力を向上してもらいたいと考えています。
 第5点目については、授業での報告はグループワークとして行ってもらうことで、他の人たちとの協力作業を行ってもらいます。

授業の到達目標

 ①国際法の体系を理解する
 ②基本的な世界の動向を知る。
 ③論理的に自己の主張を展開できる。

成績評価の方法および基準

 (報告や質疑応答などの)授業貢献及びレポートにより評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『新版 論文の教室』 戸田山和久NHK出版
教科書『基本国際法(第3版)』 杉原高嶺有斐閣
教科書『判例国際法(第3版)』 薬師寺公夫・坂元茂樹・浅田正彦・酒井啓亘 (編集代表)東信堂
教科書 条約集についてはまた後日におって知らせしますが、指定する条約集は必須です。
参考文献

準備学修の内容

 ①このゼミでは、まず戸田山和久『論文の教室 新版』を輪読します。学生の皆さんはあらかじめ予習として読んできてください。
 ②報告内容をレジュメにまとめてもらい、グループとして報告をしてもらいます。その準備と予習は必要です。

その他履修上の注意事項

 【関連科目】この法律学演習は国際法のゼミなので、国際法の基礎知識はやはり必要です。そのため、国際法体系の全体構造に関する授業である「国際法Ⅰ(歴史・法源)」、「国際法Ⅱ(主体)」、「国際法Ⅲ(空間)」及び「国際法Ⅳ(秩序維持)」を履修することが望ましいと考えます。また、さらに国際法の専門分野として、「国際組織法Ⅰ/Ⅱ」「国際人権法」「国際安全保障法」「国際経済法I/II」「国際裁判所論I/II」「国際刑事法I/II」なども直接的にも、または間接的にもこのゼミに関連します。
 【学生へのメッセージ】学部生時代を振り返れば、一番楽しかった授業は演習でした。ゼミ仲間との議論や親睦は今でもいい記憶です。本演習ではしっかりと勉強してもらいますが、勉強を知的な遊びと感じてもらえると嬉しいです。
 質問のある学生は、yaskita@main.teikyo-u.ac.jpにまでメールを送ってください。なお、その場合は表題に「・・・の件」とした上で、氏名及び学籍番号と用件の内容をメール本文に記して送ってください。

授業内容

授業内容
第1回・オリエンテーション
第2回・班の形成
・報告の仕方:国際社会と国際法の発展
・日経新聞輪読
第3回・資料の探し方(MELICの使い方とデータベース)
第4回①『論文の教室』第1章・第2章・第3章・第4章
・日経新聞輪読
第5回②『論文の教室』第5章・第6章
・日経新聞輪読
第6回③『論文の教室』第7章・第8章・第9章
・日経新聞輪読
第7回①A班:国際法の法源
・日経新聞輪読
第8回②B班:条約法
・日経新聞輪読
第9回③C班:一般国際法の強硬規範と対世的権利義務
・日経新聞輪読
第10回④D班:国際法と国内法の関係
・日経新聞輪読
第11回⑤A班:国家の成立と国家承認
・日経新聞輪読
第12回⑥B班:国際法における政府の問題
・日経新聞輪読
第13回⑦C班:国家免除
・日経新聞輪読
第14回⑧D班:国際法における国家機関
・日経新聞輪読
第15回オンライン授業