刑事政策
担当者堀田 晶子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングCRL-304

授業の概要(ねらい)

本講義では犯罪者処遇論を取り上げる。特に矯正・保護に焦点を当て、施設内処遇及び社会内処遇の実態と課題について検討する。授業全体を通じて、立直りとは何か、社会復帰とは何かを考える。

授業の到達目標

①矯正・保護に関する専門的知識をもとに、その現状と課題について具体的に説明することができる。
②矯正・保護の実態を把握した上で、立直りとは何か、社会復帰とは何かについて意見を述べることができる。

成績評価の方法および基準

基本的には試験によって評価するが、感想文やレポート等を課すこともある。評価配分の目安は、試験90%、授業への貢献度10%である。授業への貢献度は、課題の提出状況や授業態度等によって総合的に判断する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『ビギナーズ刑事政策(第3版)』(2017) 守山正・安部哲夫 〔編著〕成文堂
教科書『要説 更生保護(第3版)』(2018)辰野文理[著]成文堂
参考文献『令和2年版 犯罪白書』法務省法務総合研究所〔編〕法務省HPから閲覧可
参考文献『仮釈放の理論-矯正・保護の連携と再犯防止』(2017) 太田達也 慶應義塾大学出版会
参考文献『リーディングス刑事政策』(2016) 朴元奎=太田達也〔編〕法律文化社
参考文献『よくわかる更生保護』(2016) 藤本哲也・生島浩・辰野文理 〔編著〕ミネルヴァ書房

準備学修の内容

毎回の授業で扱うテーマについて、自分で考え、まとめる力を養いましょう。疑問点が出てきたら、図書館を大いに活用し、テキストや参考書等を熟読し、学術論文にもあたってみてください。法務省や警察庁など公共機関のHPも参考になります。刑事政策は、まさに現在進行中のテーマを扱いますので、日頃から新聞やニュース等に触れておきましょう。自分で調べても答えが出ない問題については、多くの人と議論すると良いでしょう。

その他履修上の注意事項

①春期の「犯罪学」と「少年法」を履修しておくことが望ましいです。また、秋期は「被害者学」を同時に履修することをお勧めします。
②授業をよく聞いて、その都度レジュメに書き込むか、ノートを取るようにしてください。自分で書いて、理解することが大切です。授業の内容が聞き取れなかった場合は、あやふやのままにせず、すぐに教員に確認してください。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション-刑事政策とは何か-
第2回施設内処遇~受刑者処遇の基本原則~
第3回制限の緩和・優遇措置/開放的処遇
第4回矯正処遇①
第5回矯正処遇②
第6回受刑者の法的地位/行刑運営の透明性の確保
第7回仮釈放
第8回ゲストスピーカーによる講演(予定)
第9回前半のまとめ
第10回更生保護とは何か~保護観察官と保護司~
第11回更生保護を支える人々
第12回更生保護施設
第13回司法福祉
第14回後半のまとめ
第15回秋期のまとめと試験(予定)