教科指導法(英語)
担当者田嶋 英治教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [初等教育学科 初等教育コース]
科目ナンバリングESS-314

授業の概要(ねらい)

 本授業では、小学校における活動型の「外国語活動」(中学年)と教科型の「外国語」(高学年)についての基本的な知識と理解、さらに児童の現状に合った的確な指導方法及び児童の評価に関する知識と理解を身につけることをねらいとします。具体的には小学校英語活動は、国際理解や児童のコミュニケーション能力の素地を養うことを目標としています。ここにおいて、小学校で英語の指導ができるように、教師自身が英語の発音や会話力などの基本的英語力を身につけるとともに、小学生が英語を楽しく興味持てるような指導方法について学習します。なおこの過程において「指導案」を書いて、実際に「模擬授業」をしていただきます。

授業の到達目標

【指導技術の一般目標】
 コア・カリキュラムに基づいて、実践に必要な基本的技術を身につけること。特に正確かつ確実に小学校英語を指導できるように、英検2級以上の英語力を習得すること。また指導に必要なクラスルーム・イングリッシュを習得し、使用できるようになること。
 【指導技術の到達目標】
 ・児童の発話につながるよう、効果的に語りかけることができること。
 ・児童の英語での発話を引き出し、児童とのやり取りを進めることができること。
 ・文字言語との出合わせ方、読む活動・書く活動への導き方について理解し、指導に生かすことができること。
 【授業づくりの一般目標】
  実際の授業づくりに必要な知識、技術を身につけること。
 【授業づくりの到達目標】
 ・題材の選定、教材研究の仕方について理解し、適切な題材選定、教材研究ができること。
  ・学習到達目標に基づいた指導計画(年間指導計画。単元計画、学習指導案、短時間学習等の授業時間の設定を含めたカリキュラム マネジメントについて理解し、学習指導案を立案できること。
  ・ALT等とのティーム・ティーチングによる指導の在り方について理解していること。
 ・ICTの効果的な活用の仕方について理解し、指導に生かすことができること。
  ・学習状況の評価(パフォーマンス評価や学習到達目標の活用を含む)について理解すること。

成績評価の方法および基準

 授業参加度( 出席、授業への取り組み)・平常点(模擬授業、指導案、課題、等 )40%、定期テスト60%
遅刻は2回を欠席1回としてみなします。極度の遅刻は欠席にします。欠席、遅刻は評価に大きく影響します。また欠席が4回以上した場合、定期テストを受けられません。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書小学校学習指導要領解説文部科学省
教科書 小学校英語 はじめる教科書 外国語科・外国語活動指導者養成ために -コア・カリキュラムに沿って-吉田 研作 監修 小川 隆夫、 東 仁美 著株式会社 mpi 松香フォニックス
参考文献コア・カリキュラム準拠 小学校英語教育の基礎知識村野井 仁 編著大修館書店
参考文献Let's goRitsuko Nakata, Karen Frazier, Barbara Hoskins, and Carolyn Graham 著オックスフォード大学出版局株式会社

準備学修の内容

レポート、発表、デイスカッションのために十分な準備をしてください。
特に模擬授業などもあるので指導案等の準備は確実に行ってくさい。
英語力は小学校英語の指導に特に重要で、評価にも影響します。英検2級以上の英語力を習得できるように、英語の勉強をしてください。

その他履修上の注意事項

児童の英語の指導者になることができるように、英語力の向上に授業以外でも務めてください。授業は意欲的にまた積極的に参加してくれることを希望します。授業のシラバスや課題レポートは必要に応じて調整されますが、詳細は授業でお伝えします。(授業中の私語、携帯の使用、睡眠、内職、飲食等の授業と関係のないことは厳禁します。逸脱行為は評価に影響します。)

授業内容

授業内容
第1回●【要注意】 ●オンライン授業 【・春学期の 第1回目 : 対面授業ではありません。】
「オリエンテーション」学習指導要領に見る外国語活動と外国語。
小学校英語の教科書。クラスルーム・イングリッシュ。
第2回●【要注意】 ●オンライン授業 【 春学期の履修者は第2回目 : 対面授業ではありません。 次回の第3回(4月20日、火曜日 )の対面授業日までに、第2回目をオンラインで受講してください。】
小学校英語の教科書。基本英会話。 
(1) 小学校教育の理念と現状の理解。中学年外国語活動から高学年外国語科への接続
(2)英語授業実践に必要な知識と理解
・学習指導案の作り方 ・小学校の授業実践と授業づくり・学習到達目標、指導計画
・外国語コミュニケーション能力  ・英語音声の仕組み ・英語に関する基本的な知識/音声について理解する 
第3回◆【要注意】 ◆対面授業を開始します。 【 4月20日 火曜日 】 学校での対面授業の初日です。
「模擬授業」の担当予定日の確定。
(1)発達心理学の基礎
(2)小・中の連携と小学校の役割 ・児童や学校への多様性への対応 ・英語コミュニケーション能力について。 ・英語音声の仕組み ・英語に関する基本的な知識/音声について理解する ・模擬授業実施
第4回(1)外国語(英語)活動の狙いと活動の在り方
(2)言語使用を通した言語習得・音声によるインプット ・第二言語習得に関する知識と外国語教育実践への応用 ・英語音声の仕組み ・英語に関する基本的な知識/音声について理解する ・模擬授業実施
第5回(1)児童の認知、情緒発達に即した指導法
(2)コミュニケーションの目的や場面、状況等を明確にした言語活動
小学校の外国語授業実践と授業づくり ・外国語活動・外国語で大切にしたいこと ・授業づくりの視点と授業の振り返りのポイント  ・英語音声の仕組み ・英語に関する基本的な知識/音声について理解する ・模擬授業実施
第6回(1)学級担任と外部指導者とのティーム・ティーチング
(2)音声から文字へ (音声言語、文字言語、聞く力)
小学校の外国語授業実践と授業づくり ・文字指導 ・文字指導 ・英語音声の仕組み ・英語に関する基本的な知識/音声について理解する  ・模擬授業実施
第7回(1)ことばへの気づきをもたらす指導
(2)国語教育との連携 ・Classroom English、Small Talk、Teacher Talk
小学校の学習指導案と単元指導計画 ・小学校外国語活動指導案の例 ・英文法について。・模擬授業実施
第8回(1)外国語活動における評価
(2)文字言語とので合わせ方、読む活動から活動への導き方
英語授業実践に必要な知識と理解 ・主な教材と教科図書・多様な児童生徒への対応  ・異文化コミュニケーションについて。 ・模擬授業実施
第9回(1)中学年に適した様々な活動
(2)ALT等とのティーム・ティーチングによる指導の在り方
英語授業実践に必要な知識と理解 1時間の授業をどう組み立てるか。 ・英語の歴史 ・模擬授業実施
第10回(1)中学年に適した教材
(2)ICT等の活用し方(ICTを活用した授業づくり)
小学校の学習指導案と単元指導計画 ・小学校外国語の単元指導計画の例 ・英語文学と児童文学 ・模擬授業実施
第11回(1)英語によるやり取りの仕方
(2)ICT等の活用し方 (ICTを活用した授業づくり)
・英語でのインタラクションに必要な基本条件 ・英語授業に必要な基本表現  ・模擬授業実施
第12回(1)児童の発話に引き出し方、児童とのやり取りの進め方 
(2) 学習状況の評価(パフォーマンス評価)
授業に必要なスピーキング能力 ・英語授業に必要な基本表現とその他の基本表現
模擬授業実施
第13回既習事項の内容理解確認
第14回(1)語彙や表現に慣れ親しませる方法 ・読み聞かせ指導 ・発表活動の指導
(2)教室でよく使われる英語。 ・模擬授業実施
第15回本授業の総括。 小学校外国語活動・外国語全般、及び英語の音声指導に関す総合的な確認