この授業は、医療機関において心理実習を行うことで、医療機関における心のケアの現状を学ぶとともに、患者や多職種間のコミュニケーション、臨床心理士及び公認心理師をはじめとする心理臨床家の活動や実情、課題などを体験的に学ぶことを目的とする。修士1年次に選択する。通常、学外の提携医療機関において実習を行うこととなる。
実習開始前に実習準備レポートを作成し、医療機関実習を行うための基本的知識を身につけているか試験を実施し、医療機関実習が可能かどうかの判断がなされる。実習時は、毎回レポートを教員に提出して指導を受けるとともに、実習終了後に実習終了レポートを提出する。
なお新型コロナウイルス感染症の影響によっては、学外機関での実習が不可能な場合がある。その場合は、到達目標を達成するための代替の実習課題に取り組むこととなる。
医療機関における臨床実践の基礎的理解を得るとともに、臨床心理士や公認心理師の役割について理解し、実際に医療現場で心理専門職として活動するための基礎的知識とスキルを修得することが目標となる。
試験20%、事前準備レポート及びディスカッション10%、実習及び実習ノートの内容40%、実習先からの評価10%、実習後レポート及びディスカッション20%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 臨床心理士をめざす大学院生のための精神科実習ガイド | 津川律子・橘玲子編 | 誠信書房 |
教科書 | 臨床心理士のための精神科領域における心理臨床 | 村瀬嘉代子他 | 遠見書房 |
教科書 | 精神科における予診・初診・初期治療 | 笠原嘉 | 星和書店 |
参考文献 |
「保健医療分野に関する理論と支援の展開」などの講義を復習しておくこと。
上記のテキストを熟読し、自らの考えをまとめておくこと。
グループでの臨床場面に参加することになるので、集団療法や集団的アプローチについて事前に調べておくこと
主体的・創造的な参加が望まれる。
実習先の医療機関においては、実習生としての倫理を守り、実習指導者の指示に従うことが必須である。
真剣に学ぼうとしている他の院生の支障となる態度(ディスカッション中の私語・携帯電話使用,遅刻・欠席など)は厳に慎むこと。
この科目は、公認心理師取得に際して必要となる科目である。
医療における週1日での実習を行う心理実践実習ⅢAの履修を予定している人は、心理実践実習ⅡAを先に履修することが好ましい。
この科目は臨床心理学専攻に特化した科目である。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス:医療臨床について学ぶ |
第2回 | 医療における心理専門職の機能と役割について学ぶ |
第3回 | 心理専門職のアセスメントについて学ぶ グループにおけるアセスメントの特徴について |
第4回 | 医療現場における多職種について知る(オンライン) 「担当ケース」についての説明 |
第5回 | 実習前試験 |
第6回 | 実習現場に関するガイダンス |
第7回 | 実地での心理実践実習① |
第8回 | 実地での心理実践実習② |
第9回 | 実地での心理実践実習③ |
第10回 | 実地での心理実践実習④ |
第11回 | 実地での心理実践実習⑤ |
第12回 | 実習のふり返り 「担当ケース」についてのアセスメントと支援計画 |
第13回 | 実地での見学実習 総合病院におけるチーム医療と心理専門職の機能と役割 |
第14回 | 実習全体のふり返り |
第15回 | まとめ 医療を今後どのように体験的に学んで行くか? |