労働団体法Ⅱ
担当者藤木 貴史教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングSOL-304

授業の概要(ねらい)

 私たちの社会では、多くの人が雇用されて労働し、賃金を得ることで生活しています。しかし、労働者は使用者よりも力が弱いため、適切な法規制がなされないと、さまざまな困難に直面することになります。労働法は、こうした困難を防ぎ、人間が人間らしく生きられようにさまざまな規制を行う法分野です。
 労働団体法IIでは、集団的労働法のうち、団体交渉権・団体行動権に関する基礎的部分を扱います。労働団体法Iと労働団体法IIは連続性が強いので、両方連続して履修することを強く勧めます。また、労働法I・IIの知識があることが望ましいです。

※教科書購入必須。試験時には教科書のみ持ち込みを認めます。講義中詳細に触れられない点については、教科書・参考書等で学習するよう指示することがあります。
※進度は学生の理解に応じて調整されることがあります。
※例年の人数であれば、対面授業となることが予想されます。

授業の到達目標

①集団的労働法の基礎的な知識を習得する。
②労働法を知らない人に対して、労働法の仕組みを説明し、職場の問題解決の指針を示すことができる。

成績評価の方法および基準

・期末試験または期末レポート:4割(説明問題/事案問題により、労働法の仕組みを説明できるかを測る)
・小テスト:3割(穴埋め問題/選択式問題により、基礎的知識の定着度を測る)

※小テストはLMSを通じて毎回出題する予定です。出席するのみでは平常点となりません。
※中間レポートを用いる場合、期末レポート/試験の割合は4割になります

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『労働法I 集団的労働関係法・雇用保障法』名古道功ほか編著法律文化社(2012年)
教科書『労働判例百選(第9版)』村中孝史・荒木尚志編著有斐閣(2016年)
参考文献『労働関係法規集(2021年版)』日本労働政策研究・研修機構日本労働政策研究・研修機構
参考文献『労働組合法〔第3版〕』西谷敏有斐閣(2012年)

準備学修の内容

講義前:2時間程度を目安に、テキストの当該箇所を読む。不明点をノートに書きだし、講義において問題点を理解できるようにしましょう。
講義後:2程度を目安に、小テストへの取り組み、テキスト・レジュメの復習。友達・家族に、その日聞いた労働法のおおまかな仕組みを説明できる程度まで復習しましょう。

その他履修上の注意事項

❶休まないで出席することは理解の前提となるので、その旨心がけてください。
❷講義中は、適切にノートをとるなど、講義に集中することが求められます。
❸ゲームや私事を見つけた場合には止めるよう注意をします。
❹六法/法令集は授業に持ってくること。また、自分で必要な条文を探せるようにしておくこと。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回争議行為(1):争議権の意義
第3回争議行為(2):争議行為の正当性
第4回争議行為(3):争議行為と賃金
第5回争議行為(4):争議をめぐる紛争解決の仕組み
第6回組合活動(1):企業内組合活動
第7回組合活動(2):企業外組合活動
第8回これまでのまとめ/中間的進度調整
第9回団体交渉(1):団体交渉の仕組み
第10回団体交渉(2):義務的団交事項
第11回労働協約(1):労働協約の意義
第12回労働協約(2):労働協約の規範的効力
第13回労働協約(3):労働協約の債務的効力/拡張適用
第14回労働協約(4):労働協約の拡張適用/不利益変更
第15回全体のまとめ