担当者 | 辻廣 雅文教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [政治学科] | |
科目ナンバリング | MAN-201 |
企業がさまざまな事業を行う目的は、将来に渡って持続的に一定の利益を上げることにあります。その目的の達成には、ライバル他社との競争に勝ち抜いて優位に立ち、さらにその優位性を保ち続けなければなりません。そのためには、自社の商品を、本当のところ一体「誰に」「何を」「他社とどのような違いを明確にして売るのか」を徹底して考え抜いた上で、事業計画に仕立て、社内の経営資源を有効に活用できるように組織や仕組みを整え、実行することが必要となります。それが競争戦略です。それでは、優れた競争戦略とはどのようなものなのでしょうか。この授業では、「ストーリーとしての競争戦略」という観点から考察します。一言で言えば、ストーリーがよくできているか、聞いていて思わず引き込まれるような優れた物語になっているかどうかが、競争戦略の優劣を決めるということです。スターバックスやアマゾンなどさまざまな有名企業の独自のストーリー展開を学ぶことで、競争戦略の本質に迫ります。
本科目は、30年余の経済雑誌編集経験を有し、現在は一部上場企業社外取締役を務める教員による論理的思考能力を高める授業です。
テキストのみならず教員が経験した企業の事業戦略の成功例、失敗例を題材として、その構造分析と討論を重ねることで、論理的な思考およびファシリテーション能力を磨くことを企図しています。
まず、さまざまな企業の「ストーリーとしての競争戦略」を考察、理解すること。さらに重要なことは、その過程で、物事を論理的に考える能力と記述する能力を身に付けることです。知識は身に付けたとしてもいつかは陳腐化しますが、論理的な思考能力・記述能力は決して陳腐化せず、今後皆さんが出会うさまざまな問題の整理、解決に役立ちます。
小テストと本試験です。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『ストーリーとしての競争戦略ー優れた戦略の条件』 | 楠木建 | (東洋経済新報社) |
教科書 | 毎回、レジュメを配ります。 | ||
参考文献 |
新聞、テレビ、雑誌、ウエブサイトには、企業の競争戦略に関するニュースや解説が毎日、溢れています。授業でも随時、資料として取り扱いますが、自ら意識的に興味を持つようにして下さい。
授業中に次々に質問して、見解を聞きます。的確な答えをした学生には加点します。ただし、うまく答えられなくてもマイナス点はつけません。対話型で理解を深めていきましょう。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンスー「ストーリーとしての競争戦略」とは何か -利益というゴールに向かって、いかにパスをつなぐか |
第2回 | スターバックスの競争戦略-売っているのはコーヒーではない(1) |
第3回 | スターバックスの競争戦略-売っているのはコーヒーではない(2) |
第4回 | スターバックスの競争戦略-売っているのはコーヒーではない(3) |
第5回 | どうすれば利益が出るのか-M.ポーターの「ファイブ・フォースモデル」 |
第6回 | 「他社との違い」には違いがある-SP戦略とOC戦略(1) |
第7回 | 「他社との違い」には違いがある-SP戦略とOC戦略(2) |
第8回 | まとめと小テスト |
第9回 | マブチモーターの競争戦略-徹底した“標準化”の凄さ(1) |
第10回 | マブチモーターの競争戦略-徹底した“標準化”の凄さ(2) |
第11回 | マブチモーターの競争戦略-徹底した“標準化”の凄さ(3) |
第12回 | サウスウエスト航空の競争戦略-“空飛ぶバス”の独自性(1) |
第13回 | サウスウエスト航空の競争戦略-“空飛ぶバス”の独自性(2) |
第14回 | アマゾンの競争戦略-売っているのはモノではない(1) |
第15回 | アマゾンの競争戦略-売っているのはモノではない(2) |