産業実務演習Ⅰ
担当者井上 一郎教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングMAN-201

授業の概要(ねらい)

皆さんが民間企業に就職するであろうことを前提に、企経経営とはどういうものなのかを入門編として感覚的に理解していく。そして、自分がやりたい事が見つからない中で就職に対してどう向き合うのか、また、自分の個性をどの様に活かしていくべきなのかについて考えていきます。

講義は私が参考文献「日本のマネジメントの名著を読む」日本経済新聞社編をベースとして作成する資料を基に以下4つのテーマを説明します。
まず、第二次世界大戦における日本軍の敗戦、その要因を構成する戦略や組織上、そしてシステム思考のアンバランス等の欠陥を分析し、現代企業経営への教訓と示唆を論じている名著「失敗の本質」(寺本義也、野中郁次郎ほか著)について勉強します。

二つ目として、名著「戦略不全の論理」(三品和広著)から、バブル経済崩壊後2015年頃まで、日本を代表する老舗大企業の収益性が低迷した理由や、知名度が低くても高い収益力を誇る企業の存在とその要因等を理解して参ります。その上で、企業経営において戦略がキッチリとした結果を産み出すためのポイントについて本著は分析していて、今の企業経営にも参考になり、勉強します。

三つ目として、名著「論語と算盤」(渋沢栄一著)から、日本の実業界の父と呼ばれる渋沢栄一の経営哲学を勉強します。この本は100年ほど前に書かれた本ですが、現代においても通用する考え方、特に仕事とはどういうものなのか、自分がやりたいことというのは天から降ってくるのを待つのではなく、目の前のチャンスに対して心を込めて、努力し、それぞれ自分の仕事の中に楽しみと喜び、を見つけるといったことを勉強します。新卒での就職活動という一生で一度しかないチャンスを大いに活かそうと考えるキッカケ、になると思います。

四つ目として、名著「木のいのち木のこころ」(西岡常一、小川三夫ほか著)から、組織における人材の多様性や、仕事においては器用さよりもかえって不器用さが強みになるというようなことを勉強します。皆さんもそれぞれ、独自の個性を持っていて、それを組織で活かすことで報酬を得て、より豊かな生活を送らなければならないといったことを勉強します。

履修者数が多数の場合は、上記講義に加えて、履修者のグループを組成してグループで選定した企業を就職先としてどうなのかといった企業研究を進めていただき、授業内で発表してもらうということも考えます。私の指導の下、グループ活動を通じて就職活動としての企業研究を、経験してもらいます。

この授業は、私自身のメガバンク、証券会社、食肉卸売企業、資金決済企業そして医療機器メーカーにおける経営、経営企画、管理、営業といった実務経験に基づき、講義を行います。
特に、新卒採用業務や経営をテーマに、企業が学生に期待することを中心にお話をして、皆さんの就職活動へのモチベーションが高まることを狙いとして講座を構成します。

授業の到達目標

自分の将来を考えていただき、企業経営といったものを勉強することを通じて、企業への就職活動に対するモチベーションを高めて欲しいと考えています。
また、同時に就職活動を意識したより充実した大学生活の過ごし方について、指導します。
グループ活動が出来た場合は討議を通じて、発言する勇気、他者に対する配慮等について勉強しながら、就職活動に必須の企業研究が出来るようにします。

成績評価の方法および基準

講義形式の授業に関しては、傾聴姿勢と課題提出を3回求めて、その課題内容への取り組み、そして、期末に実施する小論文テストの内容評価で成績評価します。
履修者数が多数となった場合は、講義に加えてグループ活動をします。グループ活動に関しては参加姿勢やグループ討議への準備状況や発表内容等を評価します。グループ活動が出来た場合は、講義形式を50%、グループ活動を各50%として評価致します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献ざっくりわかる企業経営のしくみ遠藤功日本経済新聞出版社
参考文献経営の基本武藤泰明日本経済新聞出版社
参考文献日本のマネジメントの名著を読む日本経済新聞社編日本経済新聞出版社

準備学修の内容

第5回と第9回、そして第13回の各授業において就職活動や企業の業績動向等の日経新聞記事等の写しをお配りして、自宅で読んでもらいます。お配りした授業の次回の授業の前々日18時までに要約と意見を800字程度で記述していただく課題レポートの提出をお願いします。レポートはLMSを通じて提出してもらいます。
第15回の授業における小論文の作成は、私が配った資料の範囲内でテーマを出しますので、事前に資料整備をすることと、復習をお願いします。

その他履修上の注意事項

少人数の授業になることが予想されます。就職や大学生活の送り方、経済学の勉強に関する疑問等があれば、授業前に整理をして、授業中に自由に質問して下さい。シラバスの授業内容を尊重しながらも、出来る限り皆さんのご要望にもお応えしながら授業を進めて参ります。
自分の将来に関して、不安や疑問そして希望を常に持って、それに立ち向かう勇気があり、自分流を確立させようといった学生の履修を期待しています。

授業内容

授業内容
第1回オンライン授業=オリエンテーション
・授業の進め方をシラバスを中心として説明
第2回講義形式で、参考文献「日本のマネジメントの名著を読む」日本経済新聞社編の「失敗の本質」(寺本義也、野中郁次郎ほか著)を参考として私がまとめた資料を皆さんにお配りして、講義します。
第二次世界大戦における日本軍の敗戦、その要因を構成する戦略や組織上、そしてシステム思考のアンバランス等の欠陥を分析します。そして、そこから得られる現代企業経営への教訓と示唆について講義します。
第3回講義内容は同上のつづき。
第4回講義内容は同上のつづき。
第5回講義形式で、参考文献「日本のマネジメントの名著を読む」日本経済新聞社編の中の名著「戦略不全の論理」(三品和広著)を参考として私がまとめた資料を皆さんにお配りして、説明します。バブル経済崩壊後2015年頃まで、日本を代表する老舗大企業の収益性が低迷した理由や、知名度が低くても高い収益力を誇る企業の存在とその要因等を理解して参ります。その上で、企業経営において戦略がキッチリとした結果を産み出すためのポイントについて勉強した上で、今の企業経営にどの様に活かせるかを考察していきます。

グループ活動が出来るメンバー構成となっていれば、グループ活動の進め方について指導します。

課題のお願い:就職活動や企業の業績動向等の日経新聞記事等の写しをお配りして、自宅で読んでもらいます。次回の授業の前々日18時までに要約と意見を800字程度で記述していただく課題レポートの提出をお願いします。レポートはLMSを通じて提出してもらいます。
第6回オンライン授業
前回授業でお話した「戦略不全の論理」について、LMS経由PDF資料と私の音声によりオンライン授業を致します。
第7回5回目からの授業の続き「戦略不全の論理」について講義します。
第5回授業でお願いした課題の模範回答と解説を致します。
第8回講義形式で参考文献「日本のマネジメントの名著を読む」日本経済新聞社編の中の名著「論語と算盤」(渋沢栄一著)を勉強します。私がまとめた資料を皆さんにお配りして、講義します。仕事とはどういうものなのか、自分がやりたいことというのは天から降ってくるのを待つのではなく、目の前のチャンスに対して心を込めて、努力し、それぞれ自分の仕事の中に楽しみと喜び、を見つけるといった皆さんにとって大変身近な課題について考えていきます。
第9回講義内容は同上のつづき。

課題のお願い:就職活動や企業の業績動向等の日経新聞記事等の写しをお配りして、自宅で読んでもらいます。次回の授業の前々日18時までに要約と意見を800字程度で記述していただく課題レポートの提出をお願いします。レポートはLMSを通じて提出してもらいます。
第10回講義内容は同上のつづき。

第9回授業でお願いした課題の模範回答と解説を致します。
第11回講義内容は同上のつづき。
第12回講義形式で、参考文献「日本のマネジメントの名著を読む」日本経済新聞社編の「木のいのち木のこころ」(西岡常一、小川三夫ほか著)を参考として私がまとめた資料を皆さんにお配りして、講義します。組織における人材の多様性や、仕事においては器用さよりもかえって不器用さが強みになるというようなことを勉強します。
第13回講義内容は同上のつづき。

課題のお願い:就職活動や企業の業績動向等の日経新聞記事等の写しをお配りして、自宅で読んでもらいます。次回の授業の前々日18時までに要約と意見を800字程度で記述していただく課題レポートの提出をお願いします。レポートはLMSを通じて提出してもらいます。
第14回講義内容は同上のつづき。

第13回授業でお願いした課題の模範回答と解説を致します。
第15回期末テスト=当日課題を与え800字程度の小論文を作成し提出
産業実務演習Ⅰの講評、意見交換
その他