担当者 | 阪本 博志教員紹介 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択 2単位 [社会学科] | |
科目ナンバリング | SOC-227 |
報道においてメディアから伝達されるのは、情報である。日本においてこの「情報」ということばを、それまでの軍事や機密に限る意味ではなく、「もっとも広い意味でのインフォーメーション」としてとらえ、「「情報産業」という概念を、今までの産業の代名詞であった「エネルギー産業」の対立概念として考えてみよう」(編集後記)という趣旨のもと、『放送朝日』1963年1月号に梅棹忠夫「情報産業論――きたるべき外胚葉産業時代の夜明け」発表された。これは『中央公論』1963年3月号に再録された。
梅棹忠夫(1920~2010)の活動は、スケールが大きく、著作物も多岐にわたる。「報道研究Ⅰ」「報道研究Ⅱ」では、それらのうち、文庫・新書のものを読むとともに、「情報産業論」の意義や梅棹の活動におけるその位置づけを検討する。また、これらの論考が発表された社会的背景や掲載された媒体についても検討する。
授業の具体的な進行は、次のとおりである。
Ⅰでは、『文明の生態史観』『情報の文明学』を読む。受講者には、毎回の講読シートへの記入とその内容を授業中に発言することが求められる。これらの読了後、書評を執筆する。執筆にあたっては、添削指導をおこなう。こうして作成したレポートを提出する。
Ⅱでは、『日本探検』『知的生産の技術』を読む(後者は出版ジャーナリズムにおいても、ロングセラーとして知られている)。受講者には、毎回の講読シートへの記入とその内容を授業中に発言することが求められる。これらの読了後、書評を執筆する。執筆にあたっては、添削指導をおこなう。こうして作成したレポートを提出する。
「報道研究Ⅱ」の授業は、Ⅰの履修を前提に進める。したがって、Ⅱ受講希望者は、Ⅰの履修が望ましい。
クラス規模は20名程度を想定している。
①「情報産業論」をはじめとする梅棹忠夫のテクストの内容ならびにそれが発表された社会的背景を把握・理解することができる。
②「情報産業論」をはじめとするテクストに対する考察・記述を論理的かつ客観的におこなうことができる。
講読シートの提出と授業中の発言 60%
書評 40%
事前にテキストの指定範囲を読み、ポイント等を講読シートに記入する。
①受講人数によって、内容や進度の調整をすることがある。
②「報道研究Ⅱ」の授業は、Ⅰの履修を前提に進める。Ⅱの履修希望者は、Ⅰの履修が望ましい。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | 授業の進め方の説明・確認をおこなう。映像資料を視聴する。 |
第2回 | 『文明の生態史観』(1) |
第3回 | 『文明の生態史観』(2) |
第4回 | 『文明の生態史観』(3) |
第5回 | 『文明の生態史観』(4) |
第6回 | 『文明の生態史観』(5) |
第7回 | 『情報の文明学』(1) |
第8回 | 『情報の文明学』(2) |
第9回 | 『情報の文明学』(3) |
第10回 | 『情報の文明学』(4) |
第11回 | 『情報の文明学』(5) |
第12回 | 書評の作成と添削(1) |
第13回 | 書評の作成と添削(2) |
第14回 | 書評の作成と添削(3) |
第15回 | 書評の作成と添削(4) |