西洋史籍講読3A-Ⅱ
担当者能勢 和宏教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングHEA-214

授業の概要(ねらい)

イアン・カーショー『分断と統合の試練:ヨーロッパ史1950-2017』を読み、ヨーロッパ戦後史を学びます。
受講者は同書を分担してそれぞれ2回ずつ発表を行います。各授業回の後半では、受講者全体でディスカッションを行います。

授業の到達目標

・ヨーロッパ現代史の基本知識を身に着ける。
・口頭発表のスキルを向上させる。
・積極的にディスカッションに参加できるようになる。

成績評価の方法および基準

口頭発表(60%)、ディスカッションへの取り組み(40%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『分断と統合の試練:ヨーロッパ史1950-2017』イアン・カーショー著、三浦元博訳白水社

準備学修の内容

事前に該当箇所を読み、新たな気づきや疑問点などをまとめたうえで、授業に臨む。

その他履修上の注意事項

授業内容

授業内容
第1回・授業の概要を説明する
第2回・第1章「緊張下の大陸分断」を読む
・冷戦下の東西ヨーロッパの対立と核問題を学ぶ
第3回・第2章「西欧の誕生」を読む
・西ヨーロッパ諸国で見られた民主主義体制と脱植民地化の進展を学ぶ
第4回・第3章「鉄のたが」を読む
・ソ連、東ヨーロッパ諸国の体制の特徴と、ポーランド・ハンガリーにおける改革の失敗を学ぶ
第5回・第4章「良き時代」を読む
・西ヨーロッパの経済発展と、統合の進展を学ぶ
第6回・第5章「破局のあとの文化」を読む
・戦後ヨーロッパの文化的特徴を学ぶ
第7回・第6章「異議申し立て」を読む
・1968年に西ヨーロッパで発生した抗議運動とチェコスロバキアで発生した「プラハの春」を学ぶ
第8回・ここまでの授業のまとめ
・第二次世界大戦後、ヨーロッパがどのように再建され、そこにどのような問題が含まれていたのかを考える
第9回・第7章「転換」を読む
・1970年代以降、西ヨーロッパ諸国が新自由主義を採用し、南ヨーロッパ諸国で民主主義体制が建設されていく過程を学ぶ
第10回・第8章「変化の東風」を読む
・ゴルバチョフ政権樹立の影響と、1980年代の文化的特徴を学ぶ
第11回・第9章「民衆パワー」を読む
・東欧共産主義体制の崩壊と、東西ドイツ統一について学ぶ
第12回・第10章「再スタート」を読む
・ユーゴスラビア内戦、東欧の民主化、西ヨーロッパにおける極右の台頭について学ぶ
第13回・第11章「危険にさらされる世界」を読む
・21世紀に入り深刻化するテロ問題と、EUへの批判の高まりを学ぶ
第14回・第12章「危機の歳月」を読む
・ユーロ危機、難民危機、ブレグジットを学ぶ
第15回・オンライン授業
・授業の総括
・後記「新たな不安時代」を読み、ヨーロッパの行く末を考える