担当者 | 石川 敬史教員紹介 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | SEM-334 |
この授業の狙いは、現代の現象を歴史的視座からとらえ直す思考様式を涵養することにあります。現代の現象とは、新型コロナ禍による社会変化、行政権力の肥大化、そして我々が物事をとらえる際の事実認識の著しい混乱にあります。本演習の前期に当たる西洋史演習5A-Ⅱでは、ヨーロッパを代表する政治学者の一人イワン・クラステフ、シェイクスピア研究の第一人者スティーブン・グリーンブラッドの近年の著作を通して、教養を深めるとともに社会的・政治的問題を歴史的アプローチから議論する素養を身につけられるようになることにあります。
・授業は、演習形式で行います。受講者はその日講読するテキストの該当箇所を必ず事前に読み込み、疑問点・感想を明らかにしてから授業に参加してください。
・受講者は、必ず1回〜2回以上、報告を担当します。報告担当になった受講者は、その日講読するテキストの該当箇所を要約し、自分なりの論点をまとめて報告してください。
・報告者の報告をもとに、受講者と教員が議論を行い、理解を深めていきます。
文献資料を適切に要約し、他者に説明することができるようになる。
古代から現代までの変化を歴史的に把握できるようになる。
歴史的文献を自力で探し出せる能力を身につけることができるようになる。
授業への積極的な参加姿勢:50%
報告担当者としての報告:30%
前期の授業終了後に提出するレポート:20%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 『コロナ・ショックは世界をどう変えるか』 『暴君ーシェイクスピアの政治学』 | イワン・クラステフ(山田文訳) スティーヴン・グリーンブラッド(河合祥一郎訳) | 中央公論新社 岩波新書 |
参考文献 | 適宜指示します |
・受講者は、授業に出席する前に必ず、その日講読する該当箇所を読み、自分なりの問題意識を明瞭にして出席してください。
・報告担当者は、報告レジュメを作成し、テキストの内容を初めて知る人にも分かるように報告するとともに、問題点・疑問点を明らかにしておいてください。
・受講者は、自分なりの問題意識を明確にして授業に臨むようにしてください。
演習形式の授業なので、受講者の積極的な参加姿勢がなければ成立しない授業です。それゆえ、成績評価も授業への参加、授業への貢献を基準の中心としています。
第1回目のガイダンスは、LMSによるオンライン授業になりますのでご注意ください。
前期最終週は通常授業のほかにLMSによる補講を行いますので必ず視聴してください。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス(LMSによるオンライン授業) ・授業運営の方針、使用テキストについての解説 ・報告担当者の割り振り ・その他、全般的な説明 |
第2回 | 『コロナ・ショックは世界をどう変えるか』 「序 ディストピア」前半の講読 ・報告者による報告と議論 |
第3回 | 『コロナ・ショックは世界をどう変えるか』 「序 ディストピア」後半の講読 ・報告者による報告と議論 |
第4回 | 『コロナ・ショックは世界をどう変えるか』 「第1部 国境」前半の講読 ・報告者による報告と議論 |
第5回 | 『コロナ・ショックは世界をどう変えるか』 「第1部 国境」後半の講読 ・報告者による報告と議論 |
第6回 | 『コロナ・ショックは世界をどう変えるか』 「終わりに」の講読 ・報告者による報告と議論 |
第7回 | 前半の総括講義 後半のテキストについての解説 |
第8回 | 『暴君ーシェイクスピアの政治学』 「第1章 斜にかまえて」の講読 「第2章 党利党略」の講読 ・報告者による報告と議論 |
第9回 | 『暴君ーシェイクスピアの政治学』 「第3章 インチキポピュリズム」の講読 「第4章 性格の問題」の講読 ・報告者による報告と議論 |
第10回 | 『暴君ーシェイクスピアの政治学』 「第5章 支援者たち」の講読 「第6章 勝ち誇る暴君」の講読 ・報告者による報告と議論 |
第11回 | 「第7章 唆す者」の講読 「第8章 位高き者の狂気」の講読 ・報告者による報告と議論 |
第12回 | 「第9章 没落と復活」の講読 「第10章 抑えることのできる頭角」の講読 ・報告者による報告と議論 |
第13回 | 「結部」の講読 ・報告者による報告と議論 |
第14回 | 後半のテキストについての総括講義 |
第15回 | 前期授業全体の振り返り レポート課題の提示 LMSによる補助講義 |