美術史・文化遺産特殊講義2A-Ⅰ
担当者鎌田 純子教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングFAH-203

授業の概要(ねらい)

室町時代から江戸時代に、常に権力者たちとの関係を結び続け、日本美術史において1つの大きな流れを形成した「狩野派」をとりあげる。授業では、毎回、狩野派の画家や作品に関する重要な論文や、最新の研究などを詳しく解説し、狩野派の特質を考える。一方で、狩野派作品を受容し、自らの権威をあらわすために狩野派を利用した上層階級の人々の美意識や歴史的背景についても紹介する。これらの授業内容を通して、受講生が美術史の様々な研究方法について知り、他に応用できることを最終目的としたい。

授業の到達目標

狩野派研究を通じて、受講生が美術史の様々な研究方法について学修し、他に応用できるようになること。

成績評価の方法および基準

学年末試験による評価(60%)と、何回かの授業でおこなう内容確認のワークシートによる評価(40%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特に使用しない。
参考文献授業内に指示する。

準備学修の内容

授業内に配布する論文を読んできてもらうことがある。

その他履修上の注意事項

授業理解度の確認のためにワークシートの提出がある。

授業内容

授業内容
第1回授業の進め方の説明
第2回狩野派とは?
第3回足利将軍家と唐物蒐集
第4回唐絵の学習 狩野家初代・狩野正信
第5回狩野家の礎を築く 狩野家二代目・狩野元信
第6回「天下画工之長」と称される 狩野元信
第7回「洛中洛外図屏風」(上杉本)と狩野永徳
第8回天下人のもとめた絵画を描く 狩野永徳
第9回桃山から江戸へ 時代のうねりの中で 狩野光信と狩野山楽、山雪
第10回江戸狩野派の基礎を築く 狩野探幽
第11回徳川将軍家の創建神話を描く 狩野探幽
第12回狩野派と風俗表現 久隅守景と英一蝶
第13回幕末の狩野派 狩野晴川院の記録「公用日記」を読む
第14回狩野派の歴史をふりかえる
第15回まとめと試験