担当者 | 西谷 晴美, 蒲地 啓子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [教職研究科] | |
科目ナンバリング |
授業は、ティームティーチングの形態で行う。
学校現場においては、いじめ、不登校をはじめ、様々な児童生徒の心の問題に直面することが増えており、学校教育を円滑に進めるために必要不可欠な保護者の協力を得るためにも、適切な人間関係を構築するソーシャルスキルが教員に求められている。
一方様々な支援を必要とする児童生徒への対応など、児童の心理に関する理解や洞察など、学校心理学の知見に基づいたカウンセリングマインドが改めて必要とされるようになってきた。特に特別支援学校では、その役割として「地域支援センター的機能」を構築することとされており、教育相談が教育活動の大きな位置を占めるようになってきている。
このように学校における教育相談は、教職を志す者が身につけなければならない基本的なスキルの一つになっている。本講座では学校におけるカウンセリングの基礎を知るばかりではなく、実践に活かすための技術とともに、事例検討やロールプレイ等の実習を通して自分が児童生徒をはじめ他者とどう関わっていけるかといったカウンセリングマインドを養い、将来学校現場で役立つ人間性と知識・技能の獲得を目指す。また、必要に応じてゲストスピーカーによる講義や施設見学による問題行動の現状把握を行い、児童生徒理解とスキルの向上を図る。
<A類学生>
児童生徒の心の問題、人との関わりの問題を理解する。
学校カウンセリングの基礎的な理論と技法、教育相談の実際を理解する。
教育相談を行う上での基本的態度を養う。
児童生徒の自己表現を感じ、自らのソーシャルスキルを高めるための方法を知る。
<B類学生>
児童生徒の心の問題、人との関わりの問題を自らの実践に照らして理解する。
学校カウンセリングの基礎的な理論と技法、教育相談の実際を理解する。
教育相談を行う上での基本的態度や専門人材、関係機関等との連携について理解し、教職員に助言・指導できる力を養う。
15回の授業を通して事例検討やグループワークへの取組状況(50%)、発表・レポート(50%)から総合的に評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特定のテキストは使用しない。 | ||
参考文献 | 学校心理学 | 石隈利紀 | 誠信書房 |
参考文献 | 教室で生かすカウンセリング・アプローチ | 桑原知子 | 日本評論社 |
参考文献 | 子どもの社会的スキル横浜プログラム | 横浜市教育委員会 | 横浜市教育委員会HPからダウンロード |
これまでの経験や実習における体験および児童生徒等とのふれあいを敏感に感じ、幅広い見識を身につけるよう努めてほしい。
カウンセリングマインドは知識だけで身につくものではなく、自らの感性を磨く努力と広く公平な知識、情報を理解し判断する力など、総合的な人間力が問われる。そこで、座学だけでなく体験学習やグループでの活動などを通して、自分を発見する、他者の気持ちを感じるトレーニングを取り入れるので、積極的に自己啓発に努めてほしい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション (講義) 講座の目指すもの、スケジュール等の確認。学校教育の現状と課題、学校心理学・学校カウンセリングについて概説。受講者の課題意識の共有。 A類学生:実習先の事例を想起しながら児童生徒の「問題状況」に気づく。 B類学生:自分の経験から、様々な状況に置かれた児童生徒を支える方略について考察する。 |
第2回 | 心理教育的援助サービスの理論体系としての学校心理学と学校教育相談、カウンセリング等の近辺領域 (LMS・講義) |
第3回 | 教師が行う心理教育的サービス (講義・演習) 複合的ヘルパーとしての教師についての理解を深め、援助サービスの観点から学習面、心理・社会面、進路面、健康面の援助を考える。 |
第4回 | コロナ禍における心理教育的援助 (グループ発表、ディスカッション) 文部科学から発出された通知のうち、新型コロナウイルス感染症に関するガイドライン等に従って、所属校や実習校においてどのような取組がなされているかを調べ、児童・生徒の実態に徴して協議する。 |
第5回 | グループアプローチ 横浜プログラム 1 理論 (講義・演習) |
第6回 | グループアプローチ 横浜プログラム 2 演習 (講義・演習) |
第7回 | 心理アセスメントの実際 1 自分のアセスメント、子供のアセスメント (講義・演習) |
第8回 | 心理アセスメントの実際 2 学校、学級集団のアセスメント (講義・演習) |
第9回 | 非行・被害の現状と機関連携 (講義・事例研究) |
第10回 | ロールプレイング実習 1 (演習) 前回の講義を踏まえて、呼び出し面接・チャンス面接、リレーションづくり等を演習を通して学ぶ。 |
第11回 | 子供が大きな援助ニーズを抱える保護者に対するコンサルテーション (講義・事例研究) 発達障害、非行、不登校等の子供の保護者に対する理解を深め、コンサルテーションの在り方を考える。 |
第12回 | ロールプレイング実習 2 (演習) 学校教育における保護者の立場を意識した保護者面接の実習を通して、家庭への支援を考える。 |
第13回 | 被援助志向性について (講義・事例研究) A類学生:児童・生徒の被援助志向性について理解する。 B類学生:被援助志向性に関する学校教育の取組について理解を深める。 |
第14回 | 学校における危機管理・緊急支援について (講義・事例研究) |
第15回 | まとめ 学校カウンセリングの担い手として (講義・演習) A類学生:自分が担任する学級の人間関係づくりについてシミュレーションする。 B類学生:学校カウンセリングの知識と技能をどのように他の教員に助言・指導するかについて考察する。 |