担当者 | ||
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単位・開講先 | 選択 2単位 [観光経営学科] | |
科目ナンバリング | MAN-317 |
現代の企業は大企業に限らず、組織によって業務(仕事)を遂行している。組織は上手に運営しなければ、目的を達成できず、赤字や廃止となってしまう。本講義では、管理(マネジメント)を担当すると必ずどこかで遭う、業務遂行上の失敗、これらをどのように解決していくのかを学習する。企業活動の中で安全への取組みは不可欠かつ最重要課題である。 特に鉄道は過去の事故・失敗から得られた教訓をもとに今日がある。安全を実現する取組みを学び、失敗を生かすにはどう考え、どう行動すべきか、想定外と言わないようにするには個人とは別に組織はどうすべきかを学ぶ。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は鉄道会社において、技術士(機械部門)として鉄道車両設計業務、工場長として検修ライン大改造に携わり、ものづくりに精通しています。また、グループ関連企業3社の取締役として経営管理全般(人事、総務、経理、安全、企画)および事業部門長として執行側の経験、さらには2社の監査役として内部統制から得た豊富な知識・失敗も含めた経験を活用して講義を展開していきます。
①安全文化醸成とマネジメントの関係を説明できる。
②ハインリッヒの法則について、隠ぺいの恐ろしさ、マニュアルの弊害など安全の基本的な事項を説明できる。
③安全文化の発展と劣化について、具体的な事例を絡めて説明できる。
中間レポート(30%)、リアクションペーパー(30%)、期末レポート(30%)、授業参加態度(10%)の配分によって総合的に評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『安全文化』 | 倉田聡 著 | 日本規格協会 |
参考文献 | 『最新図解 失敗学』 | 畑村陽太郎 著 | ナツメ社 |
参考文献 | 『失敗百選』 | 中尾政之 著 | 森北出版 |
各回授業の最後に次回扱うテーマを示すと同時に、テキストの関係個所および重要な用語・概念を指摘します。テキストの当該個所を熟読し、よく復習してレポート・リアクションペーパーに備えること。
前期の・産業企業研究Ⅰに継続して履修が望ましい。必ずテキストを購入して下さい。授業前に着席位置を個人毎に指定するので、その指示に従うこと。出席管理を厳格にします。入室時と退出時の2度、学生証をカードリーダーにタッチをすること。学生証を忘れた場合は必ず申告すること。中間レポート・期末レポート未提出・欠席数が授業回数の1/3を超えた学生は成績評価の対象外です。出席管理システムの遅刻・早退を含めた出席率が50%未満の学生は授業参加態度10%を0ポイントとして成績評価します。遅刻・早退とリアクションペーパー等提出物の期限遅れは成績評価で減点します。
最後に今期は14回目がLMSによるオンライン授業となるので、各回の授業内容を注意して読んで下さい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション。授業の進め方、学修の仕方、評価の詳細等 事故事例:1977年ジャンボ機同士の衝突事故 |
第2回 | 安全とは |
第3回 | リスクとは 事故事例:1991年信楽高原鉄道の列車正面衝突 |
第4回 | 安全文化の歴史 (リアクションペーパー1提出予定) |
第5回 | 安全文化の定義 |
第6回 | 安全文化の特徴 事故事例:2000年日比谷線の列車脱線衝突 |
第7回 | 安全文化の発展段階と劣化 |
第8回 | 安全文化の醸成 と中間レポート |
第9回 | 安全文化の評価(自己評価) 事故事例:2000年雪印乳業乳製品集団中毒 |
第10回 | 安全文化の評価(第三者評価) |
第11回 | 安全文化の評価(根本原因分析RCA) (リアクションペーパー2提出予定) |
第12回 | 安全文化の醸成のポイント1-6(職場の風通し) 事故事例:1954年青函連絡船洞爺丸沈没 |
第13回 | 安全文化の醸成のポイント7-12(失敗は改善の好機) |
第14回 | 安全文化の醸成のための実践 (LMSによるオンライン授業) |
第15回 | まとめと期末レポート提出 事例:2021年三菱電機、6度目の検査不正 ※授業の計画はあくまでも当初の予定であり、新型コロナ(COVID-19)感染状況・講師の都合・授業進捗によっては変更されることがある。 |