英語史
担当者吉田 浩二教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [教育文化学科]
科目ナンバリングENL-304

授業の概要(ねらい)

 英語という言語が、どのような道筋を経て現在のような形をとるに至ったかを、歴史上の出来事と関連付けながら概観します。何百年も前の英語も登場しますが、高等学校で古文・漢文を学んだように、英語の古典を読めるようにすることが目的ではありません。英語という言語の歴史的発達を眺めることで、「言語は変化し続ける」という性質を、実感してもらえればと思います。
 授業では、重要なポイントを板書・解説したのち、皆さんの提出物に基づいてディスカッション等を行います。提出物というのは、原則、「英文テキストの翻訳(ないし大意把握)」のことで、授業当日の午前中までに提出してもらいます。

授業の到達目標

 1.英語という言語の発達に大きな影響を与えた歴史上の出来事の内、幾つかを説明できる。
 2.言語学の知見を、効率的な英語学習に役立てる。例:英語の綴りと発音の対応
 3.やや専門的な英文を読んで、大意を理解できる。

成績評価の方法および基準

 平常点(=授業に対する積極的な関与、提出物など)50%、期末試験50%で評価します。試験には、ノート・参考書・配布プリント・(紙製の)辞書など、ほぼすべて持ち込み可です。ただし、スマホなど通信機器・電子機器類は禁止です。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書配布プリントを使用します。
参考文献The Adventure of English: The Biography of a LanguageMelvyn BraggArcade Publishing
参考文献『 現代の英語学シリーズ⑧ 英語史』宇賀治 正朋開拓社

準備学修の内容

 配布プリントは、LMSコンテンツに掲載します。必要に応じて、各自で印刷して使用してください。英文テキストの翻訳(または大意)の提出は、LMS上で行います。提出締切は、授業当日の正午です。必ず提出してから授業に臨んでください。

その他履修上の注意事項

 万一、上記の提出物が集まらない状況ですと、授業の進行に支障をきたしますので、「他の受講者と切磋琢磨して、積極的に学ぶ」気持ちの強い学生さんの受講を期待します。

授業内容

授業内容
第1回国際語としての英語
第2回英語のルーツ(1)… 印欧祖語
第3回英語のルーツ(2)… ゲルマン人の侵入
第4回古英語期(1)… 基本語彙とケルト人・ローマ人の影響
第5回古英語期(2)… ヴァイキングの襲来
第6回中英語期(1)… ノルマン人による征服
第7回中英語期(2)… チョーサーの時代
第8回近代英語期(1)… 印刷技術とルネサンス
第9回近代英語期(2)… 大母音推移
第10回近代英語期(3)… 本格的な辞典・文法書の登場
第11回現代英語期 … 自由民権運動・科学技術の急速な発展
第12回米語と英語 … 語彙・発音・文法などの相違点
第13回オーストラリア・ニュージーランドの英語
第14回まとめと期末試験
第15回その他、様々な国の英語 … アジア・アフリカの旧植民地
*この回は、LMSを用いた補講になります。具体的な日程は、授業中に説明します。