授業の概要（ねらい）

　この授業は、アメリカ人作家スーザン・コリンズのディストピアンYA (Young Adult)小説『ハンガー・ゲーム』(The
Hunger Games) を取り上げて、作品に描かれた近未来の世界を読み、現在のアメリカ社会が抱える諸問題がいかに映
し出され、また作者が作品を通じて何を伝えようとするかを探っていく。授業では、３部作の第１作目を中心に、ジェンダー、格差、人種、階級、暴力などの視点から考察していく。ゼミでは、2012年に公開された映画との比較研究、また本書はYA (Young Adult Fiction)やSFなどのジャンルにもたらした影響と変化についても考察する。授業は学生の題材選び、ディスカッションと発表を中心に行われます。リサーチ・グループワーク・発表・質疑応答など一連のプロセスを通して、社会に出てからも必要な英語力、プレゼン力、自主性と論理的思考力を習得できるように指導していく。

授業の到達目標

1.　英語圏の文化、文学へのアプローチの仕方を習得する。
2. 英語圏の映画と文学を多角的な視点で読み解くことによって、豊かな感性を養い、様々なバックグラウンドを持った人の価値観を理解できる柔軟性を身につける。
3. 原書、平易な批評やレビューなど多様なテクストを英語で読解、また発表の一部を英語で行うことによって、英語力を総合的に向上させる。
4. 授業内ディスカッションと発表を通して、論理的思考などアカデミック・スキルズを習得する。

成績評価の方法および基準

授業への貢献度・口頭発表・出席・提出物による総合評価。
授業への貢献度(ディスカッションでの発言、他人の発表に対するレスポンスなど)20%; 口頭発表 40%; 提出物 40%
(学生の学習状況に応じて変更する可能性がある)

教科書・参考文献

準備学修の内容

授業内で扱う映画、英文原作、参考資料を必ず予習し、疑問点や興味深い点を必ず書き留め、授業中質問できるようにしておくこと。グループと個人発表を1回ずつ行い、発表後にReflection Essay、また期末に発表内容に基づき、短いゼミ論文(short research paper を提出してもらう予定。発表前日までに、配布資料、 PowerPoint Slidesを各自でしっかり準備して発表に臨みましょう。

その他履修上の注意事項

以下3点に注意して下さい。
1. 授業では、ほかの受講生のプレゼンテーションについてコメントと意見を提出するので、自分の担当でない時でも、発表で使う映画や原書を予習して、準備しておくこと。各自主体性を持って取り組んでください。
2. 自分の趣味、先入観、またこれまでの勉強に縛られず、多様な価値観を受け入れられる国際的感性を養っていきましょう。

授業内容