TOEICⅠ
担当者茶野 純一教員紹介
単位・開講先選択必修  1単位 [外国語学科 英語コース(2017年度以降)]
科目ナンバリングENG-121

授業の概要(ねらい)

 TOEIC (Test of English for International Communication) は日常生活とビジネスシーンでの英語運用能力を測るテストです。この講座では、TOEICスコアのレベルアップとTOEICを通じた英語基礎力の強化を目指し、未受験者を含むTOEIC初級学習者向けの授業を行います。
 対象とするTOEICテストは Listening & Reading です。授業開始時の受講者レベルをTOEICスコア350点前後と想定し、450点レベル到達を目指す内容で授業を行いますが、これは現在公開されている直近の第259回テストのスコア分布に照らすと、概ね 5 percentile rank から 15 percentile rank 程度へのアップを目指すということになります。
 初級者向けの講座につき、基礎的語彙力・文法力の強化、そしてリスニングの向上に注力します。語彙力・文法力の強化は、TOEICの7つのテストパートのうち、比較的難易度が低く、努力がスコアに反映されやすい Part 5 や Part 6 対策として有効です。また、TOEICリスニングセクションで使われる構文は複雑でない場合が多いので、語彙力と英語の音の識別能力強化はリスニング能力全体の向上に直結しますが、これは(一定のスコア確保のためにミスが許されない)Part 2 や Part 1 のスコア安定に寄与します。
 また、TOEIC のパートごとの難易度を勘案し、この春期セメスターの授業では、Part 4(リスニングの説明文問題)は扱いません。Part 4については、秋期セメスターの 「TOEIC Ⅱ」 で、他の6つのパートとあわせ、授業内容に組み入れます。Part 7(リーディングの読解問題)についても、春期で扱う範囲はシングルパッセージのみとし、ダブルパッセージ、トリプルパッセージ問題は「TOEICⅡ」での学習対象とします。
 TOEICは英語コミュニケーション能力測定の試験ですが、その対策・学習を通じて、自身のタイムマネージメント能力や集中力を向上させるツールとして扱うこともできます。本講座では、単なるスコアアップのための知識・方法だけでなく、TOEIC学習をペースメーカーとして、主体的、継続的に今後の英語学習を進めていくための方策についても学んでいきます。

授業の到達目標

1. TOEIC の構成(Part 1~7)と各パートの問題形式を把握する。
2. TOEIC受験の前提となる基礎的な文法、語彙を理解することができる。
3. TOEICに特有の文脈で用いられる一般的な語彙や文法、構文などを理解し、Part 1~3、5~6、7(シングルパッセージ)の問題形式に慣れる。
4.日常生活とビジネス場面での簡単な英語(会話、スピーチ、アナウンスなど)が聞き取れるようになる。
5.継続的・習慣的に英語学習を進めていくための方策を理解し、身につける。

成績評価の方法および基準

①宿題 20%
②語彙ジャーナルの作成・提出 20%
③期末試験 60%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リスニング編』Educational Testing Service国際ビジネスコミュニケーション協会
教科書『公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リーディング編』Educational Testing Service国際ビジネスコミュニケーション協会
参考文献『TOEIC Listening & Reading 公式ボキャブラリーブック』Educational Testing Service国際ビジネスコミュニケーション協会

準備学修の内容

〔予習〕
①毎回の授業内容(問題のタイプや学習トピック等)にかかる教科書該当ユニットの説明を必ず読む。
②該当ユニットのリスニング問題を聴き、リーディング問題に目を通す。
③ユニット内のすべての語彙の意味と発音がわかるようにしておく。
〔復習〕
①授業での学習事項を振り返り、その中で扱われた全てのリスニング問題とリーディング問題の英文を音読する。
②その回の授業で遭遇した未知(新出)の英単語についての学習ノート(Word Weekly Journal)を作る。ジャーナルの構成項目は "新単語"、"同義語"、"定義"、"文例(2文)"の4つとする。未知の英単語がない場合、あるいはジャーナルに記載する単語数が20に満たない場合は、参考書(ボキャブラリーブック)等より適宜単語を取り上げ、その週で学んだ20の新規英単語としてジャーナルに書き込む。(ジャーナル作成が軌道に乗り、慣れてきたら、本講座以外の授業や、毎日の生活の中で出会う新規英単語を習慣的にジャーナルに落とし込む作業を続けるとよい。)

その他履修上の注意事項

 TOEICを人事に活用したり、受験を奨励する企業・団体等が増える中、ビジネス関係者を中心として、受験者の多くが昇進やキャリアをかけて学習しています。本番の試験は2時間の長丁場で、その中で思考の密度とスピードが求められます。高い集中力をもって試験に臨むことが求められるので、予習・復習を含み、真剣に授業と向き合ってください。
 そのうえで、単なるスコア向上のためのコツや技法の獲得などと短絡的にTOEIC学習をとらえず、幅広い英語学習の一環として、そして自分自身を成長させるための、いわば教養ツールとして、楽しみながらTOEICを学んでいきましょう。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション(授業について、TOEICの概要)、模擬テスト
第2回リスニング Part 1: 写真描写問題
リーディング Part 5: 文の構成要素と品詞の関係
第3回リスニング Part 2: 応答問題(WH疑問文)
リーディング Part 5: 動詞
第4回リスニング Part 2: 応答問題(Yes/No疑問文)
リーディング Part 5: 形容詞、副詞
第5回リスニング Part 2: 応答問題(否定疑問文・付加疑問文)
リーディング Part 5: 前置詞
第6回リスニング Part 2: 応答問題(選択疑問文・平叙文)
リーディング Part 5 動名詞・不定詞・分詞
第7回リスニング Part 2: 応答問題演習 - ①
リーディング Part 5 名刺・代名詞
第8回リスニング Part 2: 応答問題演習 - ②
リーディング Part 5 接続詞・前置詞
第9回リスニング Part 3: 会話問題(全体、部分を問う設問)
リーディング Part 6 広告・お知らせ
第10回リスニング Part 3: 会話問題(セリフの意図問題)
リーディング Part 6 記事
第11回リスニング Part 3: 会話問題(発言意図等の把握)
リーディング Part 6 Eメール・手紙
第12回リスニング Part 3: 会話問題(3人による会話の問題)
リーディング Part 7 読解問題 - シングルパッセージ(概要把握)
第13回リスニング Part: 3 会話問題(会話と図表のクロス問題)
リーディング Part 7 読解問題 - シングルパッセージ(詳細把握)
第14回リスニング 実践テスト(演習:Part 1, 2, 3)
リーディング実践テスト(演習:Part 5, 6, 7)
第15回模擬テスト、期末試験(リスニング:Part 1-3 リーディング:Part 5-7)