産業実務演習Ⅱ
担当者山下 晋一教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングMAN-202

授業の概要(ねらい)

本授業では、持続可能な観光と交通が果たす役割をテーマとする。
日本政府が観光立国政策を推進してきている中で、観光地域では、オーバーツーリズムといった過剰利用等により環境負荷が増大し、貴重な観光資源そのものが毀損され、快適性の低下に到るなど国際的に大きな問題として捉えられてきている。
ツーリズムの形態が団体旅行から個人旅行にシフトし、地域が主体となって推進しているグリーンツーリズム、エコツーリズム、アドベンチャーツーリズムといった顧客ニーズの多様化に対応した自然を守りながら観光を楽しむ着地型旅行形態が重要な役割を果たしてきている。こうした環境変化の中で、日本政府もSDGsの達成に向け、観光立国政策推進の重要な柱として位置付け、持続可能な観光の実現に向けて取り組みを開始しており、観光産業全体で推進の動きが出てきている。
本実務演習において、持続可能な観光地域づくりの現状と課題、今後の展望並びに交通が果たす役割について考察する。こうした持続可能な観光の実現に向けて取り組んでいる関係者をゲストスピーカーとして招聘し、持続可能な観光の重要性と実務面からの課題、解決策などについて実践的で深い知識を修得する。観光立国政策において早期の観光地経営人材の養成が強く求められている中で、本実務演習を通して、持続可能な観光地経営を担うことができる人材の養成を目指す。
 本科目は、航空会社、観光地域づくり法人での教員自身の実務経験を活かし、現場での実例、業界における課題をテーマに講義を実施します。特に整備本部人事・労務部門、台湾支店、グランドハンドリング部門、阿寒DMOなどの責任者として培った知識、経験を授業の中で学生の皆さんに積極的に共有していきます。

授業の到達目標

① 持続可能な観光地づくりの現状と課題、今後の展望について説明できる。
② テーマに即したレポート作成、プレゼンテーション、調整、総括を行うことができる。
③ 基礎的な課題認識、分析、課題解決手法を身につけ実践することができる。
④ 社会人としてのマナー、対人スキルを身につけ実践することができる。

成績評価の方法および基準

①テスト、②レポート内容、③プレゼンテーション内容、④学外実習及び授業内での取り組み度合⑤課題提出状況・評点⑥グループメンバーレビューによって成績評価する。それぞれの評価割合は、①20%、②20%、③20%、④15%、⑤20%、⑥5%とする。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書テキストは使用しない。適宜資料を配付する。
参考文献「観光白書」観光庁HP
参考文献「旅行年報2020」日本交通公社 HP
参考文献「登録観光地域づくり法人「登録DMO」形成・確立計画」観光庁 HP 加藤弘治編著同友館
参考文献「日本版持続可能な観光ガイドライン」観光庁 HP
参考文献「新・観光立国論」デービッド・アトキンソン著東洋経済新聞社

準備学修の内容

新聞、T VメデイアやW E B媒体などから主体的に問題意識を持って関連業界の情報収集、分析に務めること研究テーマに関する知識の習得に継続的に取り組むこと。
課題については回答を取りまとめ期限厳守で提出すること。

その他履修上の注意事項

本授業の受講者は20人をめどとし、グループ分けをしたうえで、グループごとに研究対象を定め、調査・研究・解決策や展望などを見出す。なお、受講希望者が多い場合は受講理由と抽選にて決定するので、初回の授業に必ず出席すること。
研究テーマに関する知識の習得に継続的に取り組むこと。
受講生の積極的な取り組み、討論・発表を期待する。
授業の進行ならびに諸般の事情により、授業計画を変更する場合があるので、各回授業の説明に注意すること。

授業内容

授業内容
第1回授業の全体構成の解説 前期の振り返り グループ分け
第2回観光立国政策と観光地域づくりの重要性、交通の果たす役割
第3回観光旅行形態の変化とニューツーリズム
第4回「日本版持続可能な観光ガイドライン」と持続可能な観光地域づくり
第5回【特別講義】アドベンチャーツーリズムの動向
第6回【特別講義】SDGsと持続可能な観光地域づくりの動向
第7回理解度確認テスト
第8回【オンライン】産業実務演習グループレポートの作成ノウハウ
第9回グループ研究テーマ設定、調査・自主研究、グループレポート・パワーポイント資料作成1
第10回調査・自主研究、グループレポート・パワーポイント資料作成2
第11回調査・自主研究、グループレポート・パワーポイント資料作成3
第12回グループレポート・パワーポイント資料ドラフト発表
第13回調査・自主研究、グループレポート・パワーポイント資料作成4
第14回グループレポート発表1
第15回グループレポート発表2、総括