担当者 | 松本 美奈, 霜鳥 駿太教員紹介, 中村 まい | |
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単位・開講先 | 選択 4単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | FYE-107 |
徹底的にアウトプットを重視する授業です。論文を書く・批判的に読む・発表する・議論する——を繰り返していきます。アウトプットは「自分にしか書けないことを、誰にでもわかりやすく」を重視しています。そのために日常課題にも取り組みます。
「質問力を磨く(ClassQ)」では「多様な人々と協働できるリーダー」育成を目指しています。多様な背景の人々と力を合わせるリーダーだからこそ、「自分にしか書けないことを、誰にでもわかりやすく」伝える力が不可欠です。その力の根底にあるのが「質問力」。多様な人々とは、どのような文化や思考を持った人なのでしょうか。協働するとは、どういうことでしょう。すべては質問から始まります。
教材は読売新聞です。インターネットではなく、紙の新聞を購読してください。課題図書「日本社会のしくみ」(小熊英二著、講談社現代新書)を批判的に読み、中間論文とします。毎週1回、図書館の専門家から小説を推薦してもらいます。
最終課題は二つあります。
一つは論文です。あなたの一生分の収支を計算し、実現するための課題を3,000字以内で論じてください。こちらは個人ワークです。もう一つはチームでのポスター制作です。テーマは「給料は誰がどのように決めるべきか」。いずれも、企業へのインタビューを踏まえてください。
新聞と本を通して世界を俯瞰し、他大学の学生とのチームワークやディスカッション、企業へのインタビューなど、多彩な経験を重ねて知的体力をつけましょう。
*水曜2限クラスは、授業に企業人や上智など他大学の学生が参加しています。最終課題も他大学との合同チームで取り組みます。
*12月18日(土)と2022年1月8日(土)は対面での授業です。それ以外は対面・Zoomで行います。
*0〜4単位の授業です。金曜日+月、火、水曜日の2コマを履修してください。
講師 金2 松本美奈(講座責任者)
+ QBs(Question Birds:学生による学習サポーター)
水2 松本美奈
月2、3、水4 霜鳥駿太
火1、2 中村まい
(1)新聞を毎日読む(社会性)。
(2)自分以外の誰かの立場で問う(俯瞰する)。
(3)自分にしか書けないことを、誰にでもわかるように表現する(独創性、論旨明快、適切な言葉、推敲、読ませるタイトル)。
(1)日常課題(社説の視写、コンセプトマップ+質問) 50%
最低基準:毎週各2回(計4回)✖️15週 基準を超えた取り組みのみ評価対象とします。
(2)中間課題(論文) 20%
課題図書「日本社会のしくみ」にない論点を見つけなさい。
その際に、なぜその論点が重要なのか、別の文献を引用し、1500字以内で論じなさい(手書き、縦書き原稿用紙)。
(3)最終課題(論文) あなたの一生分の収支を計算し(Excel、Numbers)実現するための課題を3,000字以内で論じなさい(手書き、縦書き原稿用紙)。 30%
*締め切り:(2)…11月5日(金)
(3)…12月17日(金)
(1)…2022年1月7日(金)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 読売新聞の朝夕刊 | 読売新聞社 | |
教科書 | 日本社会の仕組み | 小熊英二 | 講談社現代新書 |
参考文献 |
(1)読売新聞の朝夕刊を毎日読んでください。
…授業日だけ新聞を読んでも、理解は困難です。社会は日々刻々と動いているからです。
(2)社説を書き写してください(社説の視写)。
…論調への迎合は求めていません。社説を書き写し、論の立て方を学びましょう。
(3)気になった記事を読んで、コンセプトマップを広げ、質問を書き出してください(Cマップ)。
…自分以外の誰かの視点で、記事をもとにコンセプトマップを広げてみましょう。
その過程で浮かんできた疑問を言語化し、質問にします。
(4)授業時間外にチームで調べ学習をし、発表資料を作ります。
・日常課題は最終的にファイルにまとめて提出します。返却された課題は必ずファイリングしてください。
・金曜日は「理論編」。QBsと呼ばれる学習サポーターたちが伴走します。月、火、水は「実践編」。少人数でのチームワークが中心です。いずれもインプット3、アウトプット7で進めます。
・金曜日は図書館のスタッフからの本の紹介もあります。100字書評を書いてください。任意ですが、「読む・書く」力を伸ばしたい学生におすすめです。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 新聞で遊ぼう ***当日の読売新聞朝刊、ハサミ、のり、色鉛筆やクレヨン、ペンを持参してください。 ・まわしよみ新聞で、新聞の構成を知る。 ・社説を書き写す ・コンセプトマップを広げてみる |
第2回 | なぜ質問力か、なぜ新聞か(9月24日) ・なぜ質問力が必要なのか ・なぜ新聞なのか ・なぜ紙なのか ・なぜ「手で書く」なのか QBsと一緒に書いてみよう。 |
第3回 | 質問を作る① ・新聞でQに挑戦する ・ひとり10個質問することを目標に ・たくさん質問するのは難しいか、簡単か |
第4回 | 手で書くと何がつかめるか(10月1日) ・ピアレビュー ・コンセプトマップを広げる ・社説を視写する |
第5回 | 質問を作る② ・ひとり10個の質問を作る ・新聞でQ ・役割分担をしながら(チームワーク実践) |
第6回 | 質問をつくる③(10月8日) ・ピアレビュー ・新聞でQ ・情報カードで遊ぼう。発想を広げよう |
第7回 | 質問をつくる④ ・新聞でQ ・情報カードで遊ぼう。仲間と発想を広げよう |
第8回 | 質問をつくる⑤(10月22日) ・ピアレビュー ・論文には何が必要か |
第9回 | 質問をつくる⑤ ・新聞の読み方を確認しよう |
第10回 | 質問を作る⑥(10月29日) ・ピアレビュー ・質問出しのルールを俯瞰する |
第11回 | 質問を分類する① ・開いた質問と閉じた質問とは何だろう ・それぞれの長所と短所を考えよう |
第12回 | 論文を書くために(11月5日) ・ピアレビュー 日常課題、中間課題とも ・論文をふりかえる 最終課題に向けて **宿題 「私の生涯賃金を考える」** 11月12日の授業に持参してください。 持参しない人は、授業に参加できません。 |
第13回 | 質問を分類する② ・分類することで何がわかるだろうか ・新聞でQ |
第14回 | 企業人と議論 質問を使う(11月12日) 企業人を招いて議論します。 テーマ「私の生涯賃金はいくらだろうか」 12日午後1時半〜 企業人と懇談する会@アカデミックラウンジ テーマ「給料は誰がどのように決めるべきか」 |
第15回 | 質問を転換する① ・開いた質問を閉じた質問に ・閉じた質問を開いた質問に ・転換することで何が見えてきたか |
第16回 | 質問を転換する② (11月19日) ・ピアレビュー ・転換することで質問はどう変わるか |
第17回 | 質問を転換する ③ ・転換することで、何が変わったか |
第18回 | 質問を使う① (11月26日) ・ピアレビュー ・その質問は伝わるか ・いつもの自分の表現をふりかえる ・チラシをつくる |
第19回 | 質問を使う③ ・その質問は伝わるか |
第20回 | 質問を使う④ (12月3日) ・ピアレビュー ・チラシを披露する ・伝えると伝わるは同じか、違うか |
第21回 | 〈21〉質問を使う⑤ ・伝えたいように伝わらないのはなぜか |
第22回 | なりきる ①(12月10日) ・ピアレビュー ・なりきるのは難しいか、易しいか |
第23回 | なりきる ② ・なりきるために何をしているか |
第24回 | 立ち止まって考える①(12月17日) ・ピアレビュー ・書くことで何を得ているか ・取捨選択のために |
第25回 | 質問で探す② マラソンQ 12月18日(土)10時〜16時(15時〜16時はポスター準備会) ・図書館で資料を探す ・多くを問う者は多くを得る 質問でポスターを描く |
第26回 | 立ち止まって考える② ・探すための質問と、質問のための質問 |
第27回 | 自分にしか書けないことを、誰にでもわかるように(2022年1月7日) ・最終論文、ポートフォリオ(日常課題とリフレクションシートをまとめたファイル)提出 ・ピアレビュー |
第28回 | ポスターセッション 1月8日(土)10時〜13時 ソラティオスクエア3階アカデミックラウンジ *ドレスコードあり(ライブで中継します) |
第29回 | 言葉を磨く ・ポスターを作り直すのなら何をどう変えるか |
第30回 | 成長を言語化する (1月14日) ・目標を達成したか |