担当者 | 中谷 直司教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [社会学科] | |
科目ナンバリング | SOC-253 |
【障碍などで配慮が必要な場合は、LMS上に記載するメールアドレスに連絡を下さい(大学からの連絡は履修が最終確定して以降になるため】
国際関係を学術的に理解・分析する方法は、国際関係社会論Ⅰ(前期)で主に取り上げたリアリズムやリベラリズム(やその延長線上に現れたコンストラクティヴィズム)に限らない。特に近年は、合理的選択論とよばれる数理的手法による仮説の構築と、その計量的(統計的)実証をきわめて重視する「科学的」方法論が、「─イズム」を語尾にもつ国際関係論を強烈に批判するかたちで主流となりつつある。
本講義では、以上の合理的選択論を基盤とする国際関係研究の代表的な議論を解説する(数学や統計学の知識は不要)。その上で、こうした「科学的」手法が、研究者間の〝生存ゲーム〟を超えて、われわれの国際関係理解をどこまで向上させてくれるのかを検討する。
授業では担当者の講義だけでなく、講義と関連する報道記事等を踏まえたクラス内討議を基本的には毎回実施し、受講生の能動的な学習の促進を図る。その上で、各テーマに関連した発表課題にいくつかの班にわかれて取り組みし、授業内で発表し、全体で議論する。こうすることで、国際社会がより安定し、平和で、かつ公正なものとなるためには、どのような問題を克服しなければならないのかを、クラス全体のディスカッションを通じて考察する。
難易度が低い順に:
(1)合理的選択論に基づいた国際関係論の基本的な知識・考え方を習得する。(C~B評価)
(2)(1)の知識・考え方を踏まえて、現実の国際関係の問題点・論点とその意義を、その内容・理由を他の受講生に説明できるようになる。(A評価)
(2)(2)を踏まえて、現実の国際関係の問題点・論点とその意義を、この授業を履修していない家族や友人に説明できるようになる。(S評価)
・授業参加50%(リアクションペーパーの内容;ディスカッションへの参加;新聞記事のミニプレゼン)
・グループ発表50%(グループワークでの貢献と活躍、課題の提出状況、プレゼンテーションの完成度、質問された数)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 用いない | ||
参考文献 | 戦争とは何か──国際政治学の挑戦 | 多湖淳 | 中央公論新社(中公新書) |
・授業内容を踏まえて、次回授業で答えてもらいたい質問をLMSで提出する。リアクションペーパーに書く(毎回)。
・授業内容にそくした新聞記事(オンライン記事)をLMSの掲示版に投稿し、趣旨を説明する2分ミニプレゼンの準備をする(1人1-2回程度担当)。
・グループ発表に向けて、関連する報道記事等の文献の収集と読解、班員との意見交換、スライド作成を行う。
(1)教科書は使用しない。講義では毎回レジュメを配付し、講義全体の構造・流れを各受講生が確認しやすくする。あわせて、関連するビデオ教材なども積極的に使用し、理解の促進を図る。スライド資料も適宜用いる。
(2)講義では毎回リアクションペーパーを配付し、授業に対する感想・質問を書いてもらう。質問については、2~3をピックアップし、次回の授業冒頭で回答する。
(3)受講生の関心や人数に応じて、進度や内容を一部調整することがある。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション──国家は滅多に戦争をしない!? |
第2回 | 分析枠組1──国家にとっての利益 |
第3回 | 分析枠組2──国家間の戦略的相互作用と国際制度の役割 |
第4回 | 戦争と平和1──戦争に目的はあるか |
第5回 | 戦争と平和2──なぜ国家は戦争をするのか |
第6回 | 戦争と平和3──戦争の回避はいかにして可能か |
第7回 | 国内政治の役割──民主政国家は互いに戦争をしないか? |
第8回 | 経済的相互依存の役割──経済的利益は戦争を克服するか |
第9回 | 国際組織の役割──国連は役立たずか、無いよりはマシなのか |
第10回 | ディスカッション1ー民主主義の拡大は必要か、必要ならばなぜ |
第11回 | ディスカッション2-経済的相互依存の拡大は必要か、必要ならばなぜ |
第12回 | ディスカッション3-国際組織の改善・拡張は必要か、必要ならばなぜ |
第13回 | 発表課題のプレゼンテーション1 |
第14回 | 発表課題のプレゼンテーション2 |
第15回 | 発表課題のプレゼンテーション3 |