担当者 | 井上 直子 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | JPH-242 |
本講義は、家族史Ⅰの理解を前提に、最近の日本近現代史における家族史研究の成果を学ぶものである。
家族史研究は、近現代史の場合、社会学や教育学など歴史学以外の分野からの刺激も受けながら進められてきた。本講義では、家族構成員とされる人びとから近現代の家族像を考察した後、家族という集団が政治や社会によっていかに規定されあるいは形成されてきたかを検討する。
優先順位は① → ②である。①~②を積み上げ到達できるようにする。
①最近の日本近現代史における家族史研究について理解し、説明できるようにする。
②家族をめぐる問題意識を深め、自分なりに考察できるようになる。
・コメントレポートの作成・まとめ(2回):40%
・期末テスト:60%
いずれも授業内容の理解度とともに、2の①~②の到達度をもとに評価する。当然であるが、コメントレポート・テストとしての体裁を整えていることは必須(精確な先行研究・史料引用、脚注・参考文献リストなど形式の遵守、精確な読解力、コピペや剽窃の厳禁など)。遵守できていないコメントレポート・テストは単位を与えない。
コメントレポートの作成方法については授業内で案内する。
テストは配付資料と復習に用いたコメントレポート・ノート(5に記載)のみ持ち込み可。持ち込み可に該当しないもの(文献・論文やネット記事のコピー、スマートフォン等)は持ち込み不可。不正行為と見なし単位を与えない。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『家族研究の最前線』1~4巻 | 比較家族史学会監修 | 日本経済評論社、2016~2019年 |
配付資料を復習し、重要語句の意味や時代による変化をおさえ、授業内容を自分のことばでまとめ直す(小レポートを作成する、ノートに要点とそこから考えたことをまとめる、など)。
不明な語句は辞書を引く、参考文献を読むなど各自で学び理解しておくこと。
事前に配付された資史料を読んで予習し、問題意識をもって授業に臨むこと。
レポートに備え、参考文献のみならず、先行研究となる文献・論文や、活字化された史料を探し読んでおくこと。
私語はじめ授業を妨害するすべての行為は厳禁。違反する者はチェックし成績に反映する。
原則として授業資料の再配付は行なわない。欠席した者は参考文献などを読んで補うこと。
出席回数を満たしていたとしても、レポートやテストの点が悪ければ単位修得できない。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス①家族史学史にみる家族史のテーマと時代区分 |
第2回 | ガイダンス②後期授業の見取り図【オンライン】 |
第3回 | 主婦からみる家族 |
第4回 | 母からみる家族 |
第5回 | 父からみる家族 |
第6回 | 家事労働者からみる家族 |
第7回 | 子どもからみる家族 |
第8回 | 小括①近代家族モデルの形成とその実態/コメントレポートのまとめ |
第9回 | 小括②コメントレポートの紹介と最近の家族史研究 |
第10回 | 生殖・身体と家族①「家族計画」の近代 |
第11回 | 生殖・身体と家族②政策としてのバースコントロール |
第12回 | 家族という場を考える①教育と家族 |
第13回 | 家族という場を考える②移動と家族 |
第14回 | 小括①家族史研究の広がりと可能性/コメントレポートのまとめ |
第15回 | 小括②コメントレポートの紹介とまとめ |