生理学Ⅰ
担当者佐藤 真治教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングGPH-101

授業の概要(ねらい)

身体は秩序ある約100兆個の細胞集団であり、同時に異なった機能的構造に組織されている。この機能的構造の大きな役割は、外部の環境が変化しても、内部の環境をほぼ定常状態に保つことです(ホメオシタシス)。ここでは、このホメオシタシスの特性や仕組みを解説する。加えて、人の「生」とは何か?を機能の面から共に考えます。

授業の到達目標

この授業では、あなたが「分かる」ことを重視します。なぜならば、「分かる」ことが積み重なることによって、あなたはあなたの知性を信頼するようになるからです。この授業では「おもしろい」ことを重視します。なぜならば、「何かおもしろいことがありそうだ。」と感じた時に、あなたの判断力・理解力は最大化するからです。

成績評価の方法および基準

定期試験50%、授業内での小テストおよびレポート課題を含む出席点50%。出席不足(2/3に満たない)・試験未受験の場合は不合格(評価対象外)となります。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書(購入が必須のもの)は指定しません。
各自LMSから資料をダウンロードして授業に持ち込んでください。
参考文献ガイトン生理学(エルゼビアジャパン)

準備学修の内容

授業前は、インターネット(LMS)上にアップロードされた講義資料に目を通しておいてください。また、授業は終わった後は、授業中に配布したプリントを中心に必ず振り返りキーワードを整理することを行ってください。なお、定期テストの前には、十分な総復習が必要です。

その他履修上の注意事項

身体の機能を、構造と関連させながら、それぞれの器官毎に学んでいきます。特にそれらの各器官の機能が、生命活動をどのように維持し、調節しているかについて、学習します。さらに、アンケート集計システムを授業に導入することで、自ら能動的に授業に参加することができます。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス(オンライン)
学びの前提条件、目標の提示、評価方法と合格基準
第2回筋肉
骨格筋の成り立ちを覚える。骨格筋の収縮の仕組みを理解する。骨格筋の筋力の大きさが何によって決まるか?を学ぶ。
第3回呼吸
肺の主な機能と呼吸の構成要素について学ぶ。
第4回腎臓
生命の内部環境維持に重要な役割を果たしている腎臓の調節機能について学ぶ。
第5回心臓と循環①
循環の役割は、組織の必要に応じて栄養素を届け、代謝産物を運び去り、組織の生存に必要な環境を維持することである。ここでは、心臓の機能解剖と循環の基本原理を学ぶ。
第6回心臓と循環②
ここでは、環境の変化に応じて血液量がどのように調節されているのかを学ぶ。
第7回心臓と循環③
ここでは、循環器系全体からみた運動時の循環応答と調節の仕組みを学ぶ。
第8回消化
消化管は全身に水、電解質、ビタミンおよび栄養を絶え間なく供給している。ここでは、上記の機能を達成するための基本原理と各部位の特徴を学ぶ。
第9回栄養と代謝
生体における栄養摂取と代謝、すなわち細胞が生き続けることを可能にするエネルギーの流れを扱う。
第10回体温調節
身体が熱を産み出す熱産生と熱を失う熱損失のバランスおよび、身体が熱産生と熱損失を調節する仕組みを学ぶ。
第11回内分泌
種々のメッセンジャーのうち、内分泌ホルモンについて、生体の化学的メッセンジャー系が互いに相互作用してホメオスタシスを維持していることを学ぶ。
第12回ミトコンドリア
ミトコンドリアとは、ヒトの体を構成する細胞の一つひとつにぎっしり含まれる細胞内小器官のこと。ここでは、ミトコンドリアが人の寿命や病気の発症に深くかかわっていることを学ぶ。
第13回笑っていれば幸せになれるか?
生理学Ⅱでは、神経と脳について詳しく学ぶ。ここでは、そのプロローグとして、脳について簡単にわかりやすく解説する。
第14回総まとめ
生理学Ⅰの授業は、通して学ぶことで「人のからだはネットワークでつながっている」ことに気づくように設計されている。最後の授業で、それを確認する。
第15回定期試験
定期試験を実施した後に解説をします。