国際経済史Ⅰ
担当者野澤 丈二教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングECH-201

授業の概要(ねらい)

 この授業では、主に15世紀から20世紀までを対象として、国と国・地域と地域などの相互の繋がりや影響に主眼を置いて、経済史をより国際的な視点から学びます。
 経済の三要素といわれるヒト・モノ・カネに加えて、そのほかさまざまな要因(制度・情報・技術・宗教・教育・地理・環境など)も考慮に入れながら、今日のグローバルな世界の成り立ちについて学びます。

授業の到達目標

 ① 経済史とはなにかを説明できる。
 ② 経済的に不均衡な世界の成り立ちを、その歴史的背景から説明できる。
 ③ 過去や歴史を知ることで、現在生きている状況を相対化し、複眼的な思考を養う。

成績評価の方法および基準

 平常点(30%):① 毎回の授業内課題、② リアクション・ペーパー、③ 出席状況
  ※ 特別な事情がなく3回欠席があった場合には、自動的に評価の対象外とします。遅刻は2回で欠席1回の扱いとなります。
 期末試験(70%):授業で扱った内容を範囲として、60分の筆記試験を実施します。
  ※ 授業内で行う小課題は期末試験の準備も兼ねています。毎回の出席を心がけてください。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『世界システム論講義:ヨーロッパと近代世界』 川北稔(筑摩書房 2016年)
参考文献『世界経済の歴史:グローバル経済史入門』第2版 金井雄一、中西聡、福澤直樹編(名古屋大学出版会 2020年)
参考文献『グローバル経済の誕生』 ケネス・ポメランツ、スティーブン・トピック(筑摩書房 2013年)
参考文献『グローバル経済史』 水島司、島田竜登(NHK出版 2018年)

準備学修の内容

 授業で指定する予習箇所に必ず目を通すこと。
 現在、「グローバル」な視点から書かれた歴史書が、一般向けにも多く刊行されています。書店に立ち寄る機会があれば、ぜひ関連書棚を眺めてみてください。もちろんネット上で閲覧できる書評なども活用してください。
 また、普段から、自分を取り囲む生活環境に目を向けて、その歴史的な背景についても少しだけ考えてみてください。

その他履修上の注意事項

 この授業での内容を補完する意味でも、また国際経済史をより深く理解するためにも、「アジア経済史」「西洋経済史」「国際経済論」などを併せて履修することが望ましい。
 授業の内容や順番は変更になる場合があります。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション 
第2回歴史学とはなにか、経済史とはなにか?
第3回グローバルな経済史の系譜 【オンライン(LMSによるオンデマンド形式)】
第4回東アジアとインド洋の交易
第5回北海・バルト海の交易
第6回なぜヨーロッパだったのか
第7回ポルトガルとアジアの海
第8回スペインの興亡
第9回中国と海【ドキュメンタリーの鑑賞】
第10回17世紀のオランダと東インド会社
第11回イギリスとフランスの覇権争い
第12回日常生活の変化
第13回大西洋奴隷貿易
第14回北アメリカ植民地とアメリカ合衆国の独立
第15回まとめ