ミクロ経済学Ⅰ
担当者堀内 英次教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングECT-201

授業の概要(ねらい)

 消費者選択理論と企業理論を学び、ミクロ経済学の中級レベルを習得することを目的とする。
 消費者選択理論では、2財モデルを学習する。その上でその応用理論である労働供給・貯蓄の理論を学習する。さらには現実の経済問題への適用例を学習するために、援助の問題、世代間の年金負担の問題を取り上げ、消費者選択理論で分析する。
 次に、企業行動の理論を学習し、完全競争市場における長期と短期での企業行動の違いを学習した上で、長期と短期での市場均衡をそれぞれ学習する。

授業の到達目標

①ミクロ経済学の中級レベルの理論―ミクロ経済学の基礎となる消費者選択理論、企業理論を図を使いながら説明する能力―を修得する。
②日常生活での経済合理的な活動をミクロ経済学の手法を用いて説明できるようになる。
③ミクロ経済学の手法を用いて労働供給、貯蓄行動などの問題を分析する方法を修得する。

成績評価の方法および基準

(1) 小テスト(LMSにより毎回実施) 33%
(2) 中間・期末試験    67%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『ミクロ経済学』, 第3版, 2018年. 伊藤 元重日本評論社
参考文献『マンキュー経済学I ミクロ編』, 第4版, 2019年. グレゴリー・マンキュー 東洋経済新報社

準備学修の内容

以下のような準備学習、および復習を課す。理論の講義では議論が毎回積み上がっていくことが多いので、以下のことを行い、確実に講義内容を修得するように努めること
 ・講義ノートを事前に読み込んでおく
 ・講義後も講義ノートを復習した上で、確認テストを受験し、毎回の内容を確実に修得する

その他履修上の注意事項

 入門ミクロ経済学をしっかりと習得していることが前提となる。
 第1回講義までにLMS上で講義ノートを公開する。プリントアウトした上で最初の講義から毎回持参すること。
 内容は必ずしも平易ではないが毎回出席していれば十分理解できるものである。現実問題に関心があり、かつそれを考えるために経済学の基礎をしっかり学ぼうという意欲を持った学生の参加を望む。

授業内容

授業内容
第1回 授業ガイダンス
第2回 第1章 消費者選択の理論
 第1節 予算制約
 消費者の予算制約について学ぶ
第3回 第2節 消費者の効用と選好
 消費者の選好と効用関数について学ぶ
第4回 第2節 消費者の効用と選好
 消費者の選好から無差別曲線を導出し、その性質を学ぶ
第5回 第3節 効用を最大化する消費選択
 消費者の消費選択行動を、予算制約の下での効用最大化問題として考察する
第6回 第3節 効用を最大化する消費選択
 消費選択において価格変動がもたらす効果を代替効果と所得効果に分けて考察する
第7回 第4節 消費者理論の応用
 消費者選択の理論を応用して労働供給を考察する
第8回 第4節 消費者理論の応用
 消費者選択の理論を応用して家計の貯蓄行動を考察する
第9回 第4節 消費者理論の応用
 消費者選択の理論を応用して資金援助と現物支給の援助の効果の違いを考察する
第10回 第2章 企業行動と市場構造
 第1節 生産者の費用構造
 生産者の費用構造について学習する
第11回 第2節 完全競争市場における企業行動
 生産者の利潤最大化行動を学習する
第12回 第2節 完全競争市場における企業行動
 短期・長期それぞれにおける個々の企業の供給行動を考察する
第13回 第2節 完全競争市場における企業行動
 長期における完全競争市場の均衡について考察する
第14回 復習①
第15回 復習②