心理データ解析法Ⅰ
担当者堀田 結孝教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [心理学科 2017年度以前]
科目ナンバリングSTS-201

授業の概要(ねらい)

この授業ではフリーの統計アプリケーションR及びRStudioを使った実習を通して、応用的な統計解析手法を身につける。
統計学の基礎の復習をしつつ、t検定、分散分析、回帰分析などの様々な解析手法を、1つの枠組みで統合的に理解することを目指す。また、基礎統計学では扱わなかった新しい解析手法も学び、より複雑なデータを分析するための手法を身につけることを目指す。
研究演習や卒業論文のデータ解析に役立つ技術を身につけることを目標とする。

授業の到達目標

• 多様な統計手法の背後に共通して存在する理論を理解し、統計学の全体像を包括的に捉えることができる。
• 従来の統計的解析が抱える問題点を意識し、それに対して適切に対処することができる。
• 様々なタイプのデータに対して、自分の研究目的に合った解析をすることができる。

成績評価の方法および基準

定期的に復習のための課題を出す。更に、期末試験を行う。期末試験を70%、課題の遂行状況を30%として、総合的に評価する。
課題及び期末試験の解説は授業内で実施する予定である。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献心理データ応用解析法堀田結孝https://yutakahorita.github.io
参考文献Rで学ぶ統計学入門嶋田正和・阿部真人東京化学同人

準備学修の内容

心理データ応用解析法向けに作成されたWebテキストを用いて学んでいく。

定期的に復習のための課題を出す。次回の週までに課題を終えておくこと。
実習で用いたRプログラムを自分でも実行し、出力結果を再確認する。

その他履修上の注意事項

R及びRstudioを使った実習を行う。自分用のPCにもインストールして、予習及び復習できる環境を整えておく。R及びRStudioは無料でダウンロード可能である。テキストの第2章でも、インストールの手順を示している。授業初回でRの使い方について簡単に説明する。
心理学統計法で学んだ基礎の内容、具体的には平均値や標準偏差の意味、相関係数の意味、p値の解釈の仕方を理解していることを前提に授業をすすめる。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス,Rの使い方(インストールのしかたなど)
第2回Rの使い方(プログラミング、基本統計量の算出)
第3回データの可視化(グラフの作成)
第4回確率分布(正規分布、二項分布、ポアソン分布)
第5回統計的仮説検定の復習
第6回線形モデル1(回帰分析)
第7回線形モデル2(回帰分析の注意点:ダミー変数など)
第8回線形モデル3(回帰分析の注意点:多重共線性、モデルの予測力の評価)
第9回一般化線形モデル1(ロジスティック回帰)
第10回一般化線形モデル2(ポアソン回帰)
第11回マルチレベルモデル1(個人差や集団差を扱うデータの解析)
第12回マルチレベルモデル2(個人差や集団差を扱うデータの解析)
第13回統計的仮説検定が抱える問題
第14回期末試験及び応用的分析についての解説(オンライン)
第15回まとめ