人間学基礎セミナーⅡ
担当者浜井 和史教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングSEM-202

授業の概要(ねらい)

 明治・大正期に2度にわたって首相を務め、早稲田大学を創設するなど、日本の近代国家形成に重要な役割を果たした大隈重信(1838-1922)。今年(2022年)は、大隈没後100周年を迎えるが、大隈重信の生涯や業績、思想がどのようなものであったのかについては、意外に知られていない。近代日本を代表する政治家であり、言論人であり、そして教育者でもあった大隈重信は、学問や政治、社会、そして人生に関してどのようなメッセージを発信していたのだろうか。本授業では、主に大隈重信が晩年に発表した演説や談話のテキスト講読を通じて、当時の世相や時代的背景について理解するとともに、大隈が残した思想の現代的意味について考えていきたい。
 なお、授業では、出席者全員が事前に指示・配布されたテキストを読んだうえで授業に臨むことが求められます。講読方法は、受講人数によってペアワークになる場合もある。テキストのテーマは、青年、女性、学問、教育、政治、文明、平和など多岐にわたる予定です。
 また、受講人数は原則として15~20人程度とし、大幅に超過した場合は抽選を行うか、あるいは第1回授業の提出物にて選抜を行います。

授業の到達目標

・大隈重信が生きた時代(特に明治・大正期)の政治や社会の状況についての基本的な知識を習得する。
・大隈の演説や談話の内容を理解することができる。
・大隈の演説や談話が有する現代的意味について考察し、自分の考えをまとめることができる。

成績評価の方法および基準

 学期末レポート課題(40%)と平常点(60%)で評価する。平常点は、テキスト講読の達成度と授業参加の積極性を中心に評価する。平常点は、講読の準備状況と授業参加の積極性を重視する。レポート課題は、授業内容をよく理解して書けているかが評価基準の重要なポイントとなる。ネットからのいわゆるコピペ等は不正行為とみなして然るべき処置をとる。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特に教科書は使用せず、講読に必要なテキストは、事前に授業及びLMSで配布する。
参考文献『大隈重信演説談話集』(2016年)早稲田大学編岩波文庫
参考文献『大隈重信自叙伝』(2018年)早稲田大学編岩波文庫
参考文献『大隈重信――「巨人」が夢見たもの』上・下巻(2019年)伊藤之雄中公新書
参考文献『大隈重信――民意と統治の相克』(2017年)真辺将之中公叢書

準備学修の内容

 配布されたテキストを事前にしっかりと読み込むこと。特に講読テキストは、明治・大正期の文章であることから、語彙や言い回しなど難解な箇所が少なくないが、わからない部分は自分で調べて授業に臨むこと。

その他履修上の注意事項

・講読分担があらかじめ決まっている授業にしかるべき理由なく欠席した場合は、単位を認めません。
・授業には積極的に参加すること。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
第2回大隈重信とその時代1
第3回大隈重信とその時代2
第4回講読の進め方と分担
第5回テキスト講読
第6回テキスト講読
第7回テキスト講読
第8回テキスト講読
第9回テキスト講読
第10回テキスト講読
第11回テキスト講読
第12回テキスト講読
第13回テキスト講読
第14回テキスト講読
第15回秋期授業のまとめ