担当者 | 飯塚 陽介教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [経営学科] | |
科目ナンバリング | MAN-221 |
本講義では、鈴木・大東・武田共著『ビジネスの歴史』に準拠しつつ、19世紀以降の欧米諸国及び日本におけるビジネスのあり方を概論します。秋学期は日米欧における大企業体制の形成以降の時期を対象とします。本講義は歴史の講義ではあるけれども、網羅的かつ微細な知識の提供を主たる目的とはしていません。むしろ、ビジネスのあり方における時代・地域に応じた多様性をそれを生み出した背景とともに知ることで、現在のビジネスのあり方を相対化し、将来の発展方向を予見する上で有効な考え方を修得することを目的としています。講義内容の理解を確認するために毎回確認小テストをLMS上にて実施します。
それと同時に、履修者には、自分の手と足で主体的に企業の歴史を調査する経験を積んでもらいます。その成果は、学期末に長文のレポートとして提出してもらいます。
到達目標(1)現代企業が出現した経緯を説明できる。
到達目標(2)日米欧の現代企業の相違を知り、それを歴史的な背景から説明できる。
到達目標(3)歴史的な視座から企業・産業のあり方に対して関心を持つ。
到達目標(4)企業・産業の歴史についての文献を収集できる。
到達目標(5)収集した文献を用いて、企業・産業の歴史を論じることができる
評価基準(1)LMS上での毎回の確認小テスト(30%)(到達目標(1)(2)と関連します。)
※翌週までにLMSにて添削・返却。
評価基準(2)研究計画書の提出(10%)(到達目標(3)と関連します。)
※第9回講義までにLMSにて添削・返却。
評価基準(3)期末レポートの提出とその内容(60%)(到達目標(4)と(5)と関連します。)
※提出後2週間程度でLMSにて添削・返却。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『ビジネスの歴史』 | 鈴木良隆・大東英祐・武田晴人 | 有斐閣 |
(1)学期を通じて、毎回の確認小テストに備え、復習する。
(2)学期最初の数週間は研究計画書を作成する。
(3)学期後半は各自のテーマに沿って「任意の企業・産業についての独自レポート」(A4・3枚以上、必ず関連文献を参照)をまとめる。
(4)(3)の活動の一環として、休日や講義の空き時間を利用して社史資料を所蔵する学外の図書館(神奈川県立川崎図書館、国立国会図書館など)や企業博物館を訪問する。
本講義では独自研究を伴う期末レポートの提出を要請しています。私の担当している他講義と比較して、主体的に学ぶ姿勢をとりわけ求める講義となっています。安易に出席をするのみでは単位の修得は不可能です。独自の調査を行うことは未知の経験という履修者も多いでしょうが、MELICにも収蔵されている社史類を利用したり、各地の企業博物館を訪問してみてください。なお、調査テーマについての重複は、講義中になるべく調整をします。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 講義「オリエンテーション」(本講義の概要と成績評価の指針)、春学期優秀レポートの発表。 |
第2回 | 講義「アメリカの大企業体制」(戦後アメリカでは、大企業と労働組合、そして「大きな政府」の関係性の中で豊かで安定した社会が現出した)。 |
第3回 | 講義「豊かな社会と新しいビジネスシステム」(「豊かな社会」を背景として出現した新しいビジネスシステム)。 |
第4回 | 講義「新産業の誕生と先端技術開発」(政府の関与を背景として、新産業が誕生した)。 |
第5回 | 講義「戦後ヨーロッパの大企業」(戦後には、ヨーロッパでも大企業が出現した。その要因と特徴とは?)。 |
第6回 | 講義「戦後改革とその影響」(アメリカ主導の戦後改革は日本企業の「アメリカ化」をもたらしたのか?)。 |
第7回 | 講義「日本のビジネスシステム」(戦後日本企業間関係の組織性について論じます)。 |
第8回 | 講義「日本型雇用制度の生成」(戦後日本企業の競争力の源泉たる「日本的経営」と「日本的生産システム」の源流を論じます。) |
第9回 | 講義「研究計画の調整と指導」(履修者間で研究テーマの重複を調整します。調査についてのガイダンスを行います)。 ※春学期と類似した内容となるため、オンラインを予定。 |
第10回 | 講義「消費の大衆化と企業の対応」(消費の大衆化は新しい経営手法の導入を企業に求めた)。 |
第11回 | 講義「モノ離れの時代と企業の対応」(モノへの欲求が充足する中でサービス産業での新たな企業行動が見られた)。 |
第12回 | 講義「戦後日本の政府・民間関係」(日本の政府・民間関係は異質なのか?) |
第13回 | 講義「戦後日本の大企業:その戦略と組織」(日本の大企業の戦略と組織における特徴と課題とは?)。 |
第14回 | 講義「大企業体制下の産業集積と金融センター」(大企業体制を生き延びた産業集積の要件とは?ロンドン・シティ、ウォール街、興亡を繰り返す金融センターの姿についても論じます)。 |
第15回 | 講義「ポスト大企業体制の時代と経営者企業論の相対化」(1970年代以降のアメリカを題材として大企業体制の動揺を描きます。その上で、経営者企業へと至る「企業経営の進化」は必然なのか?アジア企業の姿から考えます)。 |