授業の概要（ねらい）

歴史小説や大河ドラマ、中学・高校での歴史の授業など、受講者の多くはこれまでに歴史に触れ、そしてそれが好きで史学科に入学したと思います。ところが皆さんがこれまでに学んできた歴史と、学問としての歴史学を修めることの間には案外大きな差があります。この授業では歴史学の方法論を学び、歴史は「覚える」ものであるという発想から卒業し、歴史を「調べる・考える」という姿勢を身につけます。これまでの歴史の授業が「歴史上の人物」を主人公とするものであるとすれば、この授業は「歴史家・歴史学者」を主人公とします。
前期の授業では史料の取り扱い方と、問題意識という歴史論文を書くために不可欠な要素を学んでいきます。これらをおさえているかどうかで卒業論文の出来が大きく変わってくるだけではなく、レポートや試験を学術的な書き方で解くこともできるようになります。
より具体的には前期に扱うテーマは以下の2つを主とします。
1）歴史学ではどのような方法を用いて歴史を描いているのか。史料調査、史料読解、史料批判という基本的な作業を学びます。
2）時代区分（古代・中世・近代）を通して、歴史学が何を明らかにしようとしてきたのか（問題意識）を学びます。

授業の到達目標

・歴史理論・方法を理解できる
・現代社会の課題・問題点を歴史的に把握できる

成績評価の方法および基準

中間試験：30％、学期末試験：70％

教科書・参考文献

準備学修の内容

これまでに受講したそしてこれから受講していく授業とは異なり、本授業は歴史事象そのものを説明するものではなく、歴史学の方法論を説明するものになります。そのため、はじめはとっつきずらさを感じることは避けられないかと思います。まずは本授業の主旨を理解できるように、しっかりと授業内容の復習を行うようにして下さい。

その他履修上の注意事項

不明な点があれば授業中であっても遠慮せずに質問をして下さい。もちろん授業後やオフィスアワーでも、質問は大歓迎です。

授業内容