担当者 | 徳山 英邦教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [経営学科] | |
科目ナンバリング | ACC-305 |
(この科目は、隔年開講科目です。)
今日、日本企業は国内における国際化に直面しています。会計制度もその例外ではありません。国内の大会社は、日本基準、国際会計基準・財務報告基準(IAS/IFRS)、米国基準等の採用が可能です。その意味では、国際会計基準等はすでに国内会計の一部です(直接的影響)。
さらに、間接的影響もあります。それは国際的会計統合(コンバージェンス)を前提として、国内会計基準の開発・改定の際に国際基準が事実上考慮されたうえで設定されることにより生じます。そしてその国際会計基準と基礎概念それ自体が動き続けている現況にあります。
なぜ、国内企業の一部は国際会計基準を採用するのか(作成者の視点)、なぜ国内基準設定機関は、国際会計基準の動向を考慮する必要があるのか(監督規制当局の視点)、そしてなぜ、これらの動向を学ぶ必要があるのか(利用者の視点)、これらのなぜについて理解するためには、会計制度の過去と現在、そして将来の方向性をみる必要があります。そのために、(1)取得原価主義会計、公正価値会計の特徴、(2)会計の国際的統合の利点と欠点、(3)IASB概念フレームワーク(新しい基礎概念)の特徴を理解することをねらいとします。
経済学部の学びの中の本科目の役割として、以下の3つを当初の成果目標とします。
1.企業経営における簿記・会計学の役割を理解し、説明できる。
2.企業経営に関する基礎的理論、事業展開に必要な資金の流れを理解し、説明できる。
3.企業経営に要求されるコミュニケーション力、リーダーシップ力、倫理観を有する。
上記の学びの成果を基礎として、以下の3つを到達目標とします。
1.実社会の出来事について自ら学び、吸収することができる。
2.企業経営の場で生起する実践的課題に対処できる専門的な知識・スキルと態度を有する。
3.会計数値を適切に理解・計算するために必要な知識や技術を修得し、責任をもって財務諸表を作成できる。
①自ら学び、吸収する不断(普段)の態度の評価として授業各回のミニッツペーパーや受講姿勢等(65%)、②専門知識の修得力評価として小テスト(2,3回)、LMSを活用した課題(35%)を目安として、総合的に判断します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『基本から学ぶ会計学』 | 近田典行、他著 | 中央経済社 |
参考文献 | 『国際会計論』 | 森川八洲男 | 白桃書房 |
「学びの種を蒔く回」と「収穫(修得)の実感を伴う回」のタイミングが各回で完結しない箇所があります。当日内の答えの照合をあせらずに、試行錯誤する時間を大事にしてください。過去2回分との関連学習60分、学習全体における今回の学びの位置づけの理解30分、その未消化領域の復習30分を目安に学習してください。
計算機、3色ペン、各回に配布済みのプリントを毎回持参して下さい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス(授業の進め方、成績評価、履修上の留意点)、学修の必要性 |
第2回 | 日本基準の表示様式(勘定式と報告式)、損益計算書の構成要素と貸借対照表の構成要素 |
第3回 | 日本基準採用企業、米国基準採用企業、国際会計基準(財務報告基準)採用企業の事例 |
第4回 | 基礎概念(1):会計システムと利害関係者(利用者の視点) |
第5回 | 基礎概念(2):会計システムと利害関係者(作成者の視点) |
第6回 | 基礎概念(3):会計行為(認識、測定、伝達)、企業会計原則における会計思考 |
第7回 | 基礎概念(4):企業会計原則と中小企業会計要領、IFRS for SMEs(中小企業のための国際財務報告基準) |
第8回 | 基礎概念(5):価格決定の論理:取得原価主義会計と公正価値会計 |
第9回 | 基礎概念(6):取得原価主義会計の2つの源流:シュマーレンバッハとペイトン=リトルトン |
第10回 | 株式会社制度と資金調達(店と奥の分離、所有と経営の分離、株主有限責任制) |
第11回 | 株式会社制度と資金調達(直接金融、間接金融、会計主体論と資本コスト) |
第12回 | 日本基準と設定機関(「中小企業会計要領」と「指針」も含む)、これまでの変遷 |
第13回 | 会計基準統合化(コンバージェンス)の動きと国際会計基準の国内導入の意義 |
第14回 | 会計の目的、会計理論、会計制度の相互関連 |
第15回 | 学修内容の要約 |