宗教文化論Ⅱ
担当者藤本 龍児教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングRES-102

授業の概要(ねらい)

 あなたは、世界のなかで最も宗教的な国はどこだと思いますか?
 日本では、中東にあるイスラームの国々を挙げる人が多いかもしれません。
 しかし統計調査などによると、そうした国々と同じくらい宗教的なのがアメリカです。
 この事実は、日本人が持っているアメリカのイメージとは大きく異なるでしょう。
 アメリカは、ファッションや音楽、政治制度、経済システムなど、いずれも最先端にいます。
 したがって、近代化の先頭を走ってきたのがアメリカだ、という印象が持たれてきました。
 ところが、そうしたアメリカ像は、とくに21世紀に入ってから変更を迫られるようになっています。
 それではアメリカは、どういった意味で宗教的なのでしょうか。
 あるいは、どうして現在でも宗教的なのでしょうか。
 この講義は宗教文化論Ⅰに引き続き、「宗教」についてアメリカ社会とその歴史を例にしながら学びます。

授業の到達目標

 現在でも「宗教」が大きな影響力をもっていることを認識し、その理由について理解する。

成績評価の方法および基準

 ・原則として8割以上の出席を前提とする。
 ・適宜おこなう感想文の提出を必須とする。
 ・試験において講義内容とテキストにかんする理解度を問う。
 ・以上に授業態度をくわえ、総合的に判断する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『「ポスト・アメリカニズム」の世紀-転換期のキリスト教文明』 藤本龍児筑摩選書
参考文献『アメリカの公共宗教:多元社会における精神性』 藤本龍児NTT出版
参考文献 *他の参考文献は、講義中に紹介する。

準備学修の内容

 リアクション・ペーパーによって明らかになった各自の課題を、次回までの準備学修の内容とします。
 共有の課題については、授業のなかで適宜説明していきます。

その他履修上の注意事項

 この講義だけで一つのまとまりをもっていますが、宗教文化論Ⅰを履修していることが望ましい。
 講義は以下のような内容を計画しています。ただし、受講者の理解や関心に応じて柔軟に改変していきます。

授業内容

授業内容
第1回はじめに
*オンラインで実施する回については、状況をみながら判断し、お知らせします。
第2回南北戦争後のエヴァンジェリカルズ
第3回ソーシャル・ゴスペル
第4回ファンダメンタリストの登場
第5回第一次世界大戦と宗教
第6回ネオ・オーソドキシー
第7回第二次世界大戦と教会
第8回キング牧師の活躍
第9回ビリー・グラハムの影響力
第10回ヴェトナム戦争への姿勢
第11回公立学校における祈り
第12回新しいエヴァンジェリカルズ
第13回宗教右派
第14回宗教左派とティーパーティ運動
第15回おわりに