西洋批評論Ⅰ
担当者藤田 敏明教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [外国語学科 英語コース(2017年度以降)]
科目ナンバリングEUS-301

授業の概要(ねらい)

「批評論」とはどういうことか。定義しにくいが、とりあえずこの講義においては「文化事象を相対的、批評的に考える精神を涵養する」「自分自身、および自分の所属する文化文明圏で理解するものより広い視野」を身に着ける訓練の場であると位置づける。それを前提として、西洋――基本的にはヨーロッパおよびアメリカーーの、「批評」のいくつかの事例を具体的に考察していく。
方法論としては、ある『命題』テーゼを提示し、それに対して『反命題』アンチテーゼをぶつけ、そこから「統合命題」ジンテーゼを想像する、というスタイルを採用する。
前期は、まず、古典古代ヨーロッパの基礎となる、ギリシア文明、ローマ文明、およびキリスト教の三位一体から始める。最終的には、「人間性」自体に対する「批評」がなされるはず。

授業の到達目標

まず、何よりも、「日本とは異なるヨーロッパ」文明の基本について最低限の理解をすること、常識を習得すること。「自分が今まで暮らしてきた日本とは異なること」を理解すること、さらには「ヨーロッパを通して日本を考える」逆に「日本をとおしてヨーロッパを考える」姿勢を身に着けること。

成績評価の方法および基準

授業時毎回提出の小レポートにおける授業内容理解55%、、および学期末のレポート45%。ただし、レポート提出は必須です。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は使用せず、毎回、教員からのハンドアウト、および映像によって授業を進行します。参考文献については適宜授業中言及します。
教科書
参考文献
参考文献

準備学修の内容

「西洋文明」および日本文化についての基本的な常識が、授業前に必要です。授業開始後は、自分の持っていた知識と、授業内容との相互検証。

その他履修上の注意事項

文化、文明をはそもそもどういうものか、さらには、人間とはどのようなものなのか、という、「日常必要な知識」とは異なる『問いかけ』がなされる授業です。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション、「西洋」「批評」の定義づけ。ヨーロッパの基本としての「ギリシア、ローマ、キリスト教」まずは、ギリシアから。
第2回アリストテレス、「詩学」西洋文明における「カテゴライゼーション」「定義づけ」「論理」の重要性。ギリシアにおける古典的な『冒険譚』Jason and Argonauts]
第3回後半
第4回Jasonに対するアンチテーゼ、「悲劇「メディア」前半
第5回後半
第6回キリスト教の基本――天地創造、人間の創造、
第7回キリスト教の基本――エデンの園、ノアの箱舟、
第8回キリスト教の基本――イエス・キリストの生涯、前半
第9回
後半
第10回
ローマ帝国――「ジュリアス。シーザー」前半――暗殺まで。
第11回後半。追悼演説――「言論、論理、そして利益誘導で他者を動かす「西洋」のロジック。
第12回

悪魔の誘惑――悲劇「ファウスト」1幕。
第13回2幕
第14回3幕
第15回予備日、全体の総括