担当者 | 渡辺 和典 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | PHE-102 |
【芸術の哲学】
人類の文化を特徴づける活動として芸術活動をあげることができる。時代や地域によってさまざまな形態の芸術が生まれてきた。それと同時に、芸術という営為そのものに対する哲学的な問い、例えば、「芸術とはそもそもなんであるのか」、芸術作品に表現される「美(美しさ)」とはなんであるのか、こうした問いが提出され、考察されてきた。このような芸術に関する問いを、哲学的な観点から検討するのが、本講義の趣旨である。そのさい、とりわけヨーロッパの芸術作品を、映像資料をも参照しながら、美とはなにか、崇高とはなにか、さらには芸術と技術の関係、複製芸術の可能性などの問題を、さまざまな哲学者の思索を紹介しながら考えてみたい。
1)授業で扱われる「時間」や「自由」といった哲学的に重要なトピックについて、基本的な知識と理解を身につけ、自分で内容を説明できるようになる。
2)それぞれのトピックについて、主立った哲学者の考えをいくつか簡単に述べながら、自分の見解を提示できるようになる。
期末試験成績を70%、授業への参加度を30%として評価する。試験は基本的に記述式の問題を主とし、授業の理解度と、授業内容に十分に応答して自身の見解を提示できるかを問う。授業への参加度は、適宜提出してもらうリアクションペーパーや、授業時の質疑応答等における積極性、理解度によって評価する。リアクションペーパーに対する解説は次回授業時に適宜行う予定である。なお、試験欠席者は0点の評価となり、単位は与えられないので注意すること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特になし。必要に応じて適宜資料を配布する。 | ||
参考文献 | 授業中に適宜紹介する。 |
毎回の授業資料をよく読み、また自分でとったメモやノートと合わせて、次回授業時までに予習・復習すること。また、授業時間内にそのテーマに関連する重要な参考文献をいくつか挙げるので、興味を持った主題について読んでみること。想定学習時間:1回の授業につき、予習・復習それぞれ2時間程度。
・授業計画はあくまで計画であるので、適宜変更する可能性がある。
・授業内容、および進度はあくまで目安であり、実際の授業の状況によって適宜変更の可能性があることを理解した上で受講すること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション(授業の進め方、評価、試験等の説明など) |
第2回 | 心・観念(1)古代ギリシアのイデアと観念 |
第3回 | 心・観念(2)中世哲学と近世哲学の観念 |
第4回 | 心・観念(3)認識の根拠と心 |
第5回 | 時間の問題(1)時間とは何か |
第6回 | 時間の問題(2)アリストテレス:運動の数としての時間 |
第7回 | 時間の問題(3)アウグスティヌス:心の拡がりとしての時間 |
第8回 | 時間の問題(4)マクタガート:時間の非実在性 |
第9回 | 自由の問題(1)決定論と自由意志説 |
第10回 | 自由の問題(2)両立論:自由と必然性は両立するか |
第11回 | 自由の問題(3)他行為可能性と行為者性 |
第12回 | 身体(1)心身二元論と物体としての身体 |
第13回 | 身体(2)身体図式と幻影肢 |
第14回 | 身体(3)両義的なものとしての身体 |
第15回 | 総括 |