比較文化論AⅡ
担当者リネペ アンドレ教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリングJLT-206

授業の概要(ねらい)

我々の日常生活においては何かと何かをと比べることは一番よく使う思考の方法だろう。日本の文化論においても異文化との比較は不可欠の方法である。本授業では日本文化論における比較論とその系譜を検討する。この授業におけるアクティブ・ラーニングといういえる内容は討論と発表がある。

授業の到達目標

比較を行うことによって日本文化の思想知識を理解していく。特に、近現代の思想を学び起点として現代までつながる系譜を修得する。水準はルース・ベネディクトの著書(『菊と刀』、1946年)を読み込み、内容について簡単な説明ができるようになること。現代社会における文化伝統の継承と発展について、自らの考えを表現することができる。水準は、思想史を学ぶことで現代につながる我々の思想を多角的に説明ができるようになること。

成績評価の方法および基準

・平常点(10%)
・課題への回答、リアクション・ペーパーの提出(20%)
・学生発表(30%)
・期末レポート(40%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『菊と刀:日本文化の型』ルース・ベネディクト著;長谷川松治訳講談社学術文庫、2005年
参考文献『「日本人論」再考』船曳健夫講談社学術文庫、2016年
参考文献『比較文化のすすめ : 日本のアイデンティティを探る必読55冊』池田雅之;滝澤雅彦編成文堂、2012年

準備学修の内容

・授業の準備と復習で約2時間を理想とする
・授業内で説明する教科書の範囲を読む
・比較文化論に関する課題(具体的なテーマ、または理論)を考える
・授業内に指摘した専門用語を辞書・辞典で調べる
・学期に1回程度、短いプレゼンテーションを用意する(具体的内容:スライド作成、レジュメと発表の原稿を書く)
・授業で学んだ内容を復習し、発表で取り扱ったテーマについて期末レポートを書く

その他履修上の注意事項

・興味を持って積極的に参加する
・授業の使用言語は日本である

授業内容

授業内容
第1回① テーマ:イントロダクション(シラバスと授業の進め方の説明)
② 授業形態:講義
第2回① テーマ:戦後日本比較文化論概説(について学ぶ)
② 授業形態:講義、討論
第3回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第1章学生発表(ベネディクト氏のパターン論について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第4回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第2章と学生発表(太平洋戦争期におけるアメリカの日本像とその系譜について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第5回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第3章と学生発表(自由主義論について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第6回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第5章と学生発表(丸山眞男論について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第7回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第6章と学生発表(戦後の哲学について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第8回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第7章と学生発表(戦後の文学について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第9回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第8章と学生発表(戦後の大衆文化について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第10回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第9章と学生発表(戦後の映画について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第11回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第10章と学生発表(戦後の日本文化論について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第12回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第11章と学生発表(戦後の集団主義vs.個人主義論について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第13回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第12章と学生発表(戦後教育の思想について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第14回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』第13章と学生発表(象徴天皇制論について学ぶ)
② 授業形態:リアクション・ペーパー、講義、討論
第15回① テーマ:総括(後期の授業内容を復習し、日本比較文論の理解を深める)
② 授業形態:講義、討論(第15回目の授業をオンライン形式で実施する予定がある。)