比較文化論AⅠ
担当者リネペ アンドレ教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリングJLT-205

授業の概要(ねらい)

我々の日常生活においては何かと何かをと比べることは一番よく使う思考の方法だろう。日本の文化論においても異文化との比較は不可欠の方法である。本授業では日本文化論における比較論とその系譜を検討する。この授業におけるアクティブ・ラーニングといういえる内容は討論と発表がある。

授業の到達目標

比較を行うことによって日本文化の思想知識を理解していく。特に、近現代の思想を学び起点として現代までつながる系譜を修得する。水準は新渡戸稲造の著書(『武士道』、1899年)を読み込み、内容について簡単な説明ができるようになること。現代社会における文化伝統の継承と発展について、自らの考えを表現することができる。水準は、思想史を学ぶことで現代につながる我々の思想を多角的に説明ができるようになること。

成績評価の方法および基準

・平常点(10%)
・課題への回答、リアクション・ペーパーの提出(20%)
・学生発表(30%)
・期末レポート(40%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『武士道』新渡戸稲造著;矢内原忠雄訳岩波文庫、2008年
参考文献『「日本人論」再考』船曳健夫講談社学術文庫、2016年
参考文献『比較文化のすすめ : 日本のアイデンティティを探る必読55冊』池田雅之;滝澤雅彦編成文堂、2012年

準備学修の内容

・授業の準備と復習で約2時間を理想とする
・授業内で説明する教科書の範囲を読む
・比較文化論に関する課題(具体的なテーマ、または理論)を考える
・授業内に指摘した専門用語を辞書・辞典で調べる
・学期に1回程度、短いプレゼンテーションを用意する(具体的内容:スライド作成、レジュメと発表の原稿を書く)
・授業で学んだ内容を復習し、発表で取り扱ったテーマについて期末レポートを書く

その他履修上の注意事項

・興味を持って積極的に参加する
・授業の使用言語は日本である

授業内容

授業内容
第1回① テーマ:オリエンテーション(授業の進め方と教科書について学ぶ)
② 授業形態:講義
第2回① テーマ:比較文化論とは何か?(比較文化論の方法について学ぶ)
② 授業形態:講義、討論
第3回① テーマ:日本比較文化論概説(前近代の日本比較文化論とその系譜について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第4回① テーマ:日本比較文化論概説(近代日本における比較文化論とその系譜について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第5回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』における日本比較文化論と学生発表(新渡戸稲造の伝記と『武士道』の成立過程について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第6回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第1章と学生発表(『武士道』における著者の問題関心と比較文化論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第7回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第2章と学生発表(近代日本と西洋における宗教論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第8回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第3〜9章と学生発表(近代日本と西洋における道徳論について学ぶ)と学生発表
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第9回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第10〜11章と学生発表(近代日本と西洋における教育論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第10回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第12章と学生発表(近代日本と西洋における自殺論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第11回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第13章と学生発表(近代日本と西洋における身体論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第12回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第14章と学生発表(近代日本と西洋におけるジェンダー論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第13回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第15章と学生発表(近代日本と西洋における文明論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第14回① テーマ:新渡戸稲造『武士道』第16〜17章と学生発表(近代日本と西洋における紳士について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパー、講義、討論
第15回① 総括(後期の授業内容を復習し、日本比較文論の理解を深める)
② 授業形態:講義、ディスカション(第15回目の授業をオンライン形式で実施する予定がある。)