スポーツ原論Ⅰ
担当者谷崎 敦彦教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングSPS-103

授業の概要(ねらい)

 スポーツは今日「世界共通の文化」と再定義されている。本講義では①スポーツ指導者を目指す者②スポーツ関連業界への就職を希望する者③今後プロスポーツ業界並びに関連業界に進出する者等が最低限習得すべき「スポーツの基本」を学ぶことを目的とする。「スポーツの基本」の中には「スポーツの起源」「スポーツの定義」「体育とスポーツとの違い」から「近代スポーツ発祥」を経て「近代五輪」「W杯開催」「eSports」に至るまで「スポーツの発展・経緯・背景」等を含み、主に「スポーツ史」の側面からそれぞれの時代背景と共にスポーツを平易に学ぶ事を主眼とする。又近代スポーツが内包する「勝利至上主義」「スポーツ目的論・手段論」「ジェンダー問題」「健康とスポーツ」「日本と欧米とのスポーツ観の相違」などの種々問題についても理解を深める。日本の部活動現場から何故「暴力」が無くならないのか?これは日本特有のモノなのか? 新たに設立された「スポーツ庁」が毎度、五輪に於ける「メダル獲得数」に言及するのは当然のことなのか?など身近な例を用い学生のスポーツ理解度を高める指導を行う。
 二年次、三年次にスポーツ関連専門講義を受ける意思ある学生には必修の講義内容となる。

授業の到達目標

 スポーツ全般に関する基礎的な知識を先ずは習得する。また、古代・中世から近代に至る世界史・経済史と連動して発展して来た近代スポーツの特性についてそれぞれの時代の特徴などとスポーツとの関連性を自分の言葉で説明出来ることを目標とする。また、明治時代に「概念」として輸入された「スポーツ」がその後日本人の身体・教育・思考にどの様な影響を与えたのかを理解する。

成績評価の方法および基準

 出  席:7割以上の出席を前提とする。平常点として30点
 レポート:期中に2回の課題レポート提出 20点
 期末試験:50点満点(持ち込み不可)
 以上を総合的に評価する。*期末試験は完全持込み不可となる故 単位取得に際しては十分な予習・復習が必要。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
 
教科書
参考文献『概説スポーツ』岡野 進 著創文企画

準備学修の内容

先ずは自分の興味があるスポーツの起源を探って見る事。次に日本の「スポーツ観」と西欧の「スポーツ観」との違いを理解すること。毎授業のテキストを時代毎に復習すること。先に日本政府は国民の祝日「体育の日」を「スポーツの日」と改める決定をしました。この理由は何か?この呼称に裏付けられた歴史的背景は何か?①問いを立て②情報を集め③成果を検証するといった「学びのプロセス」を学んでください。

その他履修上の注意事項

 私たちの周りの「スポーツ」は余りに日常化しており、「スポーツの起源」「歴史」「日本への紹介の経緯」などの基本的な理解に乏しいと思慮する。本講義では今一度「スポーツ」とは自分にとってどの様な価値を持つのか?「オリンピック」「ワールドカップ」などのビッグイベントが近代に開催されるに至った背景・歴史などを学んで欲しい。また、近年「スポーツ基本法」が施行され「スポーツ庁」が新設するなど動きの激しい日本のスポーツ界の実態と背景に興味を持つことを希望する。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス、授業の進め方、評価方法、留意点  *必ず出席のこと
第2回 スポーツの定義
第3回 スポーツと体育
第4回 スポーツと現代社会
第5回 スポーツの起源
第6回 古代ギリシャのスポーツ
第7回 ローマ時代のスポーツ 
第8回 中世のスポーツ
第9回 近世のスポーツ
第10回 スポーツ有識者よりの講演
第11回 近代のスポーツ
第12回 アマチュアリズムの精神とは?
第13回 スポーツ実務者よりの講演
第14回 アメリカ生まれのスポーツ *第14回目の授業はLMSを通じたオンライン授業となる予定
第15回 前期の纏めとテスト