運動処方Ⅱ
担当者小川 佳子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングAHS-302

授業の概要(ねらい)

運動処方とは、健康づくりや疾病の発症・進行予防のために行う運動について、その頻度・強度・持続時間・運動の種類を規定することを言います。体力や身体運動レベル、疾病の有無などは個人によって異なるため、安全かつ効果的に運動を行うためには、対象者に合わせた適切な運動プログラムを作成する必要があります。そこで、本授業では、運動処方で習得した生活習慣病や運動処方の基礎知識をもとに、主に中年者・高齢者・生活習慣病などの有疾患者に対する運動プログラムの作成について学びます。

授業の到達目標

① 体力や身体機能の評価方法やその結果について説明できる。
② 対象者に合わせた適切な運動プログラムの作成ができる。

成績評価の方法および基準

期末試験(70%)と症例に対する運動療法プログラム作成課題(30%)で評価します。なお、授業にはすべて出席することが前提であり、出席不足の場合は不合格となります。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書(購入が必須のもの)の指定はありません。
参考文献『健康運動指導士養成講習会テキスト 上巻・下巻』健康・体力づくり事業財団 編

準備学修の内容

1回の授業あたり2時間程度の予習・復習が必要です。
【予習】各講義前に講義で用いる資料をLMSに掲載しますので目を通しておいてください。
【復習】各講義時にその講義の学修目標を提示しますので、講義資料や参考図書などを使って各目標項目についてまとめておいてください。

その他履修上の注意事項

① 運動処方を履修していることを前提として授業を進めます。
② 私語など授業の妨げとなるような行為、携帯電話やスマートフォンの使用、イヤフォンなどの着用は厳禁です。
③ わからないことは書籍で調べたり、積極的に質問したりして、わからないままにしておかないようにしてください。
④ 参考書としてあげた『健康運動指導士養成講習会テキスト 上巻・下巻』は書店等で購入することはできません。
購入を希望する場合には担当教員までお知らせください。
⑤ 社会状況により、講義形式や内容、成績評価方法などを変更する可能性があります。

授業内容

授業内容
第1回運動プログラム作成の基本①:運動処方とは何か。その概要について学ぶ。
第2回運動プログラム作成の基本②:運動プログラム作成の基本について学ぶ。
第3回運動処方のための検査・評価法:運動処方やその効果判定のために行う検査結果の見方と解釈について学ぶ。
第4回心電図の基礎:心電図検査の方法と安静時心電図の読み方について学ぶ。
第5回運動負荷心電図の基礎:運動負荷試験の方法と運動負荷時の心電図の読み方について学ぶ。
第6回薬と運動:薬と運動の相互作用や服薬者の運動時の注意点について学ぶ。
第7回運動行動変容:運動行動変容の理論と実際について学ぶ。
第8回生活習慣病に対する運動処方①:生活習慣病をもつ人に対する包括的プログラム作成について学ぶ。
第9回生活習慣病に対する運動処方②:過体重(肥満)・肥満症と高血糖・糖尿病をもつ人に対する運動療法プログラム作成について学ぶ。
第10回生活習慣病に対する運動処方③:高血圧と脂質異常症をもつ人に対する運動療法プログラム作成について学ぶ。
第11回生活習慣病に対する運動処方④:ロコモティブシンドロームと運動器退行性疾患をもつ人に対する運動療法プログラム作成について学ぶ。
第12回介護予防と運動:介護を予防するための運動について学ぶ。
第13回中年者の体力測定:中年者の体力を測定するためのフィールドテストについて学ぶ。
第14回高齢者の体力測定:高齢者の体力を測定するためのフィールドテストについて学ぶ。
第15回まとめ:課題の解説を通して運動処方についての知識を整理する。
なお、第15回の講義はLMSによるオンデマンド形式で行います。