担当者 | 野本 敬教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | SOC-107 |
私たちは「地域」・「地方」をしばしば明確な境界線で区分された空間とみなしがちです。
しかし、実際の「地域」空間とは、必ずしも固定的ではない、人為的に創出されるものでもあります。
この講義では、中華民国時期の四川省涼山地区におけるイ族地域成立の歴史とその影響について学び、「辺境」について新たな視点を獲得することを目指します。
対象地域の政治や社会、人々の地理認識が歴史的にどのように変化したか簡潔に説明できること、及び「地域」の生成に関わる諸要因を列挙し、そのメカニズムを説明できることをめざします。
さらに現代のわれわれにとっての「地域」・「地方」の問題についても一定の見解を述べられることを期待します。
期末試験またはレポート(50%)及び平常点(50%)より評価します。平常点は単元毎のミニレポートなどより測定します。
評価に関わる課題については事前に評価観点や要求水準を提示し、LMS上や授業内で逐次解答例や解説を加える予定です。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特定のテキストは使用しません。授業は資料配付を中心に、時にパワーポイント等も使用しつつ進めます。 | ||
参考文献 | さしあたり参照できる文献には以下のものがありますが、その他も随時紹介していきます。 | ||
参考文献 | 『中国大涼山イ族区考察記』 | 曽昭掄(八巻佳子訳) | 築地書館 |
参考文献 | 『シナ奥地を行く』 | ドローヌ(矢島文夫・石沢良昭訳) | 白水社 |
参考文献 | 『中国革命を駆け抜けたアウトローたち』 | 福本勝清 | 中央公論社 |
参考文献 | 『20世紀中国の国家建設と「民族」』 | 王柯 | 東京大学出版社 |
参考文献 | 『銃後の中国社会』 | 笹川裕史・奥村哲 | 岩波書店 |
授業内で提示した内容の復習が主になります。単元毎に理解度を測るミニレポートを課しますので学期トータルでの内容理解に繋がるよう講義内容の整理を行ってください。(30分~1時間程度)加えて紹介された参考文献を読むことを通じ理解を深めることが必要です。(30分~1時間程度)。
具体的な要領については開講後随時指示します。
この授業は前期・後期と連続する内容であるため、極力セットで履修ください。
配付資料は順次LMSに掲示していきますので適宜活用ください。
教室内では、脱帽、スマートフォンなど電子機器は使用を控え、私語を慎むなど講義の妨げにならないよう静粛にして下さい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション:地域とイメージ |
第2回 | 現代中国の「民族」とイ族 |
第3回 | 現代のイ族とそのイメージ |
第4回 | 涼山イ族社会性質論争とその観点 |
第5回 | 20世紀中葉の「夷区」イメージ |
第6回 | 民国期涼山イ族地域の諸相:観察記録より① |
第7回 | 20世紀初頭の「夷区」イメージ |
第8回 | 民国期涼山イ族地域の諸相:観察記録より② |
第9回 | 民国期の辺境社会(オンライン) |
第10回 | 民族エリートの苦闘と模索 |
第11回 | 清代~民国期辺境の社会変動① |
第12回 | 清代~民国期辺境の社会変動② |
第13回 | 「民族」イメージの「利用」 |
第14回 | 「辺境」から眺める |
第15回 | まとめ(予定) (進度・内容は適宜前後する場合がある) |