担当者 | 大下 茂教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [観光経営学科] | |
科目ナンバリング | TPA-202 |
日本の観光は、大きな方向転換が求められている。人口増加が期待できない時代において観光への期待が高まりをみせる中で、観光立国に基づく国際観光地への転換が引き金となったことに、新型コロナウイルスによる新しい生活様式への対応が加わっている。特に、地方創生戦略の追い風とオリンピック・パラリンピック後のポスト2020に向けて、身近な地域における観光の見直しから、段階的に訪日外国人観光客誘致の再開に向けた取組みへの段階的展開、その実現のために地域主体の観光まちづくりへと導く取組みが確実に展開されてくることが予想される。
本講義は、代表的な観光資源を有していなかった地域が「地域ぐるみ」での取組みを通じて、人の気を惹く地域へと変化させていった地域における取組みから、観光まちづくりの極意を学ぶものである。その極意とは、①マーケティングに基づく観光行動の変化を確実にキャッチすること、②地域固有のコンテンツを地域商品として組み立てること、③地域ぐるみでの受入体制を強めることにある。
後期においては、テキスト後半の地域魅力商品のつくり方・磨き方、魅力を維持する方法、観光まちづくり組織のつくり方、構想・プランの描き方の手法について学ぶ。特に、地域の観光実態把握、地域の魅力を活かした観光プログラムづくり、推進のための組地域全体での受入体制づくり等の重要な取組み手法については、解説した内容を踏まえて、具体的な対象地域において企画・提案する授業内演習を通じて理解を深めることに努める。また、必要に応じて観光まちづくりを実践している専門家をゲストスピーカーとして招聘し、実践的な計画論を深めることにも努めたい。
①観光実態把握手法を理解し、具体的な地域の観光まちづくり計画に適用することができる。
②地域資源評価手法を理解し、具体的な地域の観光まちづくり計画に適用することができる。
③観光地域において新しい地域観光商品の企画アイディアを考案することができる
④観光に関する地域全体での組織のあり方について改善提案ができる。
⑤観光まちづくりの取組み手法に基づき、自らの興味の対象分野に応じて観光研究等に活かすことができる。
講義内で実施する演習レポートを60%(3回実施)、期末試験を40%として評価する。演習レポートとは、講義内容の理解をより深めるために、教員が提示する課題に対してペアで意見交換をして授業内にまとめる課題レポートであり、小テストとしての意味をもっているものである。
また、定期試験は、テキスト並びに配布資料の持ち込みは「可」とする。毎回の講義の後の質問に対しても評価の対象とする。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『行ってみたい!と思わせる「集客まちづくり」の技術』 | 大下茂 | 学陽書房 |
教科書 | |||
参考文献 |
①基本的には観光まちづくり論Ⅰを受講していることが望まれる。
後期からの受講も「可」とするが、前期講義範囲についてはテキストを熟読しておくことが望まれる。
②講義中に関連するインターネットのサイト情報等を提示するので、事後に各回のテーマに関連したレポートを、1回分の授業時間を目安に取りまとめること。
③各回の最後に、次回のテーマを提示するので、事前にテキストの関連ページを予習した上で(1回分の授業時間以内を目標)、ポイントメモを作成の上で講義に臨むこと。
①観光地域に興味・関心のある学生には、自らの興味の対象分野に応じたゼミ選択、観光研究分野やテーマ選択等に活かすように心がけて欲しい。
また、日常生活の中での改善に関心を寄せることも、将来のスキルアップにつながるものである。
ものの見方・考え方を考える講義として捉えて、積極的な日常の学習に活用してほしい。
②講義の妨げとなる行為をつつしむこと。特に私語は退席を願い、評価の減点対象となるので留意してほしい。
③社会で求められる人材は、問題解決できるスキルよりも、問題発見のできる人材であることから、問題意識をもつ受講者の質問は歓迎する。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 授業の全体構成の解説・前期の振り返り |
第2回 | 集客に向けた思考・アプローチ |
第3回 | 地域商品のつくり方・磨き方(1)~商品のつくり方 |
第4回 | 地域商品のつくり方・磨き方(2)~商品の磨き方・売り込み方 |
第5回 | 地域の魅力を維持しつづける方法 |
第6回 | 【オンライン】観光まちづくり組織のつくり方 |
第7回 | 観光の実態把握~効果的な観光統計の採り方 |
第8回 | 〔授業内演習(小テスト)〕モデル地域における観光の実態把握 |
第9回 | 観光地の資源評価~テーマ性への移行 |
第10回 | 〔授業内演習(小テスト)〕モデル地域における着地型地域魅力商品づくり |
第11回 | 観光地における組織のあり方~地域ぐるみへの展開 |
第12回 | 〔授業内演習(小テスト)〕モデル地域における観光地域づくりプラットフォームに向けた組織の改善 |
第13回 | 構想・プランの描き方(1)~プランづくりの要素 |
第14回 | 構想・プランの描き方(2)~具体的事例の解説 |
第15回 | 総括~改めて現場に向う際の心得と作法/期末試験 |