環境社会学Ⅰ
担当者大浦 宏邦教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [社会学科]
科目ナンバリングSOC-239

授業の概要(ねらい)

 環境問題は今世紀の大きな問題であるが、人類が環境問題に直面するのは実は今がはじめてではない。過去の歴史において何度も環境問題は社会や文明に破滅的なダメージをもたらしている。環境問題は人間社会の本質に根ざした問題であるということができる。この授業では、過去の環境問題の歴史や、現在の環境問題の事例を見ていくことによって、環境問題の背後にある社会的なメカニズムについて考察していく。受講生にはさらに、現在の環境問題を解決していくにはどうすればよいのか、この授業を手がかりにして考えていってもらいたい。

授業の到達目標

 環境問題の解決を難しくしている要因を歴史的事例に即して理解し、説明できるようになる。
 ゴミを減らす対策を実行できるようになる。

成績評価の方法および基準

 期末の試験(70%)に授業中の課題(30%)によって評価する。ただし、授業に出席していないと試験を受けることができないので注意すること。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『緑の世界史』クライブ・ポンティング朝日選書
参考文献『文明崩壊』ジャレド ダイアモンド草思社 など

準備学修の内容

 予習・復習用のキーワードを授業中に指示しますので、検索して調べてみてください。また、ゴミの削減実験を行います。ゴミをあまり出さない暮らしができるよう工夫してみましょう。

その他履修上の注意事項

 授業中にいろいろな問いかけや簡単な実験をします。積極的に参加してみましょう。

授業内容

授業内容
第1回環境問題とは イースター島文明と環境問題
第2回古代文明と環境問題1 メソポタミア文明、ギリシャ文明と環境問題
第3回古代文明と環境問題2 エジプト文明、日本文明と環境問題
第4回ヨーロッパのエネルギー危機と産業革命
第5回日本の公害1 足尾銅山鉱毒事件
第6回日本の公害2 チッソ有機水銀中毒事件(水俣病)
第7回日本の公害3 受益者、受苦者の存在と被害の拡大(第二水俣病)
第8回日本の公害4 受苦者的解決の条件(公害対策基本法の改訂)
第9回都市型公害1 東京ゴミ戦争と豊島産業廃棄物不法投棄事件
第10回都市型公害2 海洋プラスチック汚染と3R
第11回都市型公害3 高レベル放射性廃棄物
第12回地球温暖化問題1 温暖化の被害予測
第13回地球温暖化問題2 温暖化懐疑論とベルリン会議
第14回地球温暖化問題3 京都議定書とパリ協定
第15回前期試験とまとめ