労働政策論Ⅱ
担当者村上  文教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングPOL-204

授業の概要(ねらい)

労働政策論Ⅱでは、働き方改革のポイントである長時間労働是正のための労働時間法制の見直し、同一企業内における正社員と非正社員との間での不合理な待遇差の解消をとりあげる。さらに、日本の賃金の現状や最低賃金制度、就職氷河期世代や若者の就業支援、外国人材の受け入れなど重要性を増している政策、労働組合に関する制度についても理解を深める。この授業によって、日本の雇用システムの特徴を理解し、今後の職業生活においてその知識を活用できることを目指す。

授業の到達目標

①日本の労働関係・労働法の特徴を理解し、働くにあたってその知識を活用できる。
②日本の労働政策の概要を理解し、その背景、問題点、今後の方向性について考える力を修得する。

成績評価の方法および基準

レポート等課題(90%)、授業への貢献状況(10%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書労働法入門 新版水町勇一郎岩波書店(岩波新書)
教科書ジョブ型雇用社会とは何か濱口桂一郎岩波書店(岩波新書)
参考文献ワーク・ライフ・バランスのすすめ村上 文法律文化社

準備学修の内容

長時間労働、正規・非正規の格差など、日本の労働の現状を踏まえて学ぶ必要があり、授業で参照した資料やデータをよく読み込むこと。
雇用形態に関わらない公正な待遇の確保、労働時間法制の見直し、労働組合の役割についてよく理解し、要点をまとめておくこと。

その他履修上の注意事項

労働政策を理解するには、Ⅰ、Ⅱと継続して履修するのがのぞましい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション 日本の労働の実態について学ぶ
第2回パートタイム・有期雇用労働法について学ぶ
第3回パートタイム・有期雇用労働法、派遣労働者の労働契約について学ぶ
第4回労働時間法制について学ぶ①(残業時間の上限規制)
第5回労働時間法制について学ぶ② (割増賃金、労働時間の客観的把握、勤務間インターバル制度など)
第6回労働時間法制について学ぶ③ (労働時間のみなし制、高度プロフェッショナル制度)
第7回年次有給休暇など休暇について学ぶ
第8回労働者の安全、健康の確保について学ぶ
第9回日本の賃金の現状、賃金制度について学ぶ
第10回賃金に関する法制度について学ぶ
第11回若者の雇用対策、就職氷河期世代の支援について学ぶ
第12回外国人材の受け入れについて学ぶ(外部講師に依頼)
第13回労使関係をめぐる法について学ぶ(オンライン)
第14回紛争解決の仕組みについて学ぶ
第15回まとめ