担当者 | 石島 健太郎 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [社会学科] | |
科目ナンバリング | SWS-204 |
本講義は、障害(の社会)学の概論である。
社会には、自身とは異なる属性をもった他者が存在する。そして、この社会を営んでいく上では、そうした他者と関わらざるをえない。本講義では、そうした自身とは異なる他者を理解し、共に生きるための技法や思考を学ぶ。とくに今学期は障害に注目し、障害者の生活や障害者運動の歴史を学びながら、異なる身体を生きる人と共に生きていく上で必要な知識・視点を得ていく。
なお、講義に際しては積極的な質問・批判を奨励する。それらを踏まえた議論によっても、受講生の理解を促したい。
社会現象としての障害という見方を理解し、説明できること。
障害者運動の歴史や現代における展開を知ること。
試験(80%)および授業中の積極的な参加(20%)による。試験は講義で扱った内容を適切に理解し、これに基づいて関連する社会現象を把握する能力を身につけているかを評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『よくわかる障害学』 | 小川喜道・杉野昭博編著 | ミネルヴァ書房 |
参考文献 | 『考える手足』 | 石島健太郎著 | 晃洋書房 |
参考文献 | 『障害社会学という視座――社会モデルから社会学的反省へ』 | 榊原賢二郎編著 | 新曜社 |
毎回の講義内容をよく復習すること。授業資料を見直し、自分の言葉で説明できることとできないことを腑分けし、後者については質問や授業中に提示する参考文献に触れることをを通じて理解し、自らの血肉とされたい。
講義内容への質問・批判等を通じた積極的な授業参加を期待する。また、他者の学習を妨害する行為は厳に慎まれたい。
なお、シラバス執筆時点では対面授業を想定しているが、感染状況等を踏まえて講義形式が変更になる可能性はある。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション:授業計画および概略を示し、評価基準について詳説する。 |
第2回 | 障害の社会モデル |
第3回 | 社会モデルの実装:バリアフリーと合理的配慮 |
第4回 | 障害者運動の歴史(1):青い芝の会 |
第5回 | 障害者運動の歴史(2):自立生活運動 |
第6回 | 自立生活の臨床(1):障害者総合支援法 |
第7回 | 自立生活の臨床(2):介助者手足論とその実際 |
第8回 | 障害者をとりまく人々(1):介助者と労働としてのケア |
第9回 | 障害者をとりまく人々(2):障害者の家族 |
第10回 | 優生思想(1):減らすことについて |
第11回 | 優生思想(2):増やさないことについて |
第12回 | 就労と所得保障 |
第13回 | 科学技術(1):難病と治療 |
第14回 | 科学技術(2):福祉工学と人間の能力 |
第15回 | まとめと試験:上記到達目標が達成されたか否かを確認する。 |