担当者 | 石川 敬史教員紹介 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択 2単位 [文学研究科 日本史・文化財学専攻] | |
科目ナンバリング |
大学院修士課程以上の研究を行うためには、自分が専攻する地域とさらにもう一つの専門分野についての知見が必要です。比較する視座を持たずに専門性を論じることはできません。これは日本史・文化財学を専攻する大学院生にとっても重要な要件です。この授業では、現代アメリカを静かに席巻している歴史的に根深い問題を論じた、渡辺靖『白人ナショナリズムーアメリカを揺るがす「文化的反動」』(中公新書、2020年)を講読し、現代アメリカの政治文化と人種問題についての視座を獲得します。この演習の狙いは、アメリカ発の政治思想が今日の世界にどのような影響を与えているかという視座から、歴史を研究する素養の底上げを行うことにあります。日本史・文化財学専攻の大学院生にとっても参考になる知見を数多く見出せるでしょう。
アメリカ文化論という視座を獲得する。
修士論文作成を行うための素養を身につける。
授業への参加姿勢、特に発言の活発さを最大限重視します。
授業への参加姿勢(テキストの該当箇所の読み込みと発言):100%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 白人ナショナリズムーアメリカを揺るがす「文化的反動」 | 渡辺 | 中央新書 |
参考文献 | アメリカ「保守主義」の思想史 | 井上貴弘 | 青土社 |
受講者は授業で検討する文献の箇所を事前に熟読し、自分なりの問題意識を明瞭にし、コメントを用意してください。
受講者の主体的な参加姿勢がなければ成立しない授業なので、自分自身が授業を作り上げるつもりで出席してください。
受講者の西洋史の知識は問いません。
受講者は、必ずしも多くはないと考えられますので、受講者が執筆を目指す修士論文についての相談も気軽に行ってください。西洋史を専攻とする教員の意見も参考になります。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス テキストについての解説と、授業の運営方針を説明する。 |
第2回 | 「第1章 白人ナショナリストの論理と心理」講読(1) ・教員による解説と議論 |
第3回 | 「第1章 白人ナショナリストの論理と心理」講読(2) ・教員による解説と議論 |
第4回 | 「第2章 デヴィット・デュークとオルトライト」講読(1) ・教員による解説と議論 |
第5回 | 「第2章 デヴィット・デュークとオルトライト」講読(2) ・教員による解説と議論 |
第6回 | 「第3章 白人ナショナリズムの位相」講読(1) ・教員による解説と議論 |
第7回 | 「第3章 白人ナショナリズムの位相」講読(2) ・教員による解説と議論 |
第8回 | 「第4章 白人ナショナリズムをめぐる論争」講読(1) ・教員による解説と議論 |
第9回 | 「第4章 白人ナショナリズムをめぐる論争」講読(2) ・教員による解説と議論 |
第10回 | 「第5章 白人ナショナリズムとグローバル・セキュリティ」講読(1) ・教員による解説と議論 |
第11回 | 「第5章 白人ナショナリズムとグローバル・セキュリティ」講読(2) ・教員による解説と議論 |
第12回 | 現代アメリカの保守主義についての補講(1) ・教員による講義と議論 |
第13回 | 現代アメリカの保守主義についての補講(1) ・教員による講義と議論 |
第14回 | 授業の振り返りと自由討論 |
第15回 | LMSによる総括講義 |