社会調査実習Ⅰ
担当者神山 英紀教員紹介
単位・開講先選択必修A  2単位 [社会学科]
科目ナンバリングSTS-301

授業の概要(ねらい)

本実習は、社会調査法や社会統計学などで学んだ知識・技術を、実際に社会調査を行うことを通じて体得することを目的とする。
まず、社会調査法の基礎を復習してから、受講者自身の問題関心に応じ調査テーマを構想しディスカッションを繰り返しながら作業を進めてゆきます。ちなみに、これまでのテーマは「大学生の社会性とキャリア形成についての調査」・「大学生の交際と出費についての調査」などです。
社会調査のプロセスのうち、社会調査実習Iでは仮説の構成と調査票の作成を中心に行い、IIでは、サンプリングについて学び、調査の実施、統計ソフトSPSSによるデータの集計・分析、報告書の作成を行い、グループごとに結果を発表し全体でのディスカッションを行います。

【重要】神山が担当するこの科目「社会調査実習Ⅰ」は、今年度、週に2コマ開講されます。内、1コマは後期の「Ⅱ」に接続し(Ⅰの履修者は必ずⅡも履修しなくてはならない)、社会調査士資格取得の際のG科目に該当しますが、他の1コマは「Ⅰ」のみで完結し、G科目の1つにもなりません。詳細は第1回目の授業等でご確認ください。(他、「6. その他履修上の注意事項」も必ず読んでください。)

授業の到達目標

 ・調査の企画から報告書の作成までにまたがる社会調査の全過程をひととおり実習を通じて体験的に学習するなかで、調査の企画・仮説構成・調査項目の設定・質問文・調査票の作成・対象者・地域の選定・サンプリング・調査の実施(調査票の配布・回収、面接)・集計・分析・仮説検証・報告書の作成について理解し、また、実際にアプリケーション・ソフトを利用した量的データの統計的分析に習熟すること。
 ・今後、実際に社会調査を実施する能力と自信を身に付けること。

成績評価の方法および基準

課題提出30%程度、授業への参加態度等の平常点70%程度の割合で評価する予定。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 (適宜、資料を配布します。)
参考文献『社会調査ハンドブック』飽戸 弘(日本経済新聞社)

準備学修の内容

皆で進めてゆく実習の授業ですから、進度を合わせてゆくためにも授業時間外の作業が必要となります。すなわち、調査の企画・仮説構成・調査項目の設定・質問文・調査票の作成・分析・報告書の作成等、各プロセスを完成させるために宿題が出ることがあります。

その他履修上の注意事項

【重要】神山が担当するこの科目「社会調査実習Ⅰ」は、週に2コマ開講されます。内、1コマは後期の「Ⅱ」に接続し(Ⅰの履修者は必ずⅡも履修)、社会調査士資格取得の際のG科目に該当しますが、他の1コマは「Ⅰ」のみで完結し、社会調査士資格とは無関係です。詳細は第1回目の授業等でご確認ください。
【重要】この科目は教室設備等の関係から、また、とくに今般の情勢に対応して、履修者の制限をする可能性があります。履修登録にあたっては大学のホームページの<インフォメーション>で関連情報を確認してください。
【重要】実習室を利用するクラスは、この科目専用の実習室を運営してゆくため、実習費(1年分)を5月初めごろに納めてもらう必要があります。(←この点、今般の状況に鑑み、開講時にあらためて検討し告知します。)

・社会調査関連科目、とくに社会調査法I・IIの授業内容を十分に理解している必要があります。
・実習の授業ですから、いうまでもなく毎回出席する必要があります。
・1年を通じて、周囲の人々と協調しながら、1つのことをやりとげようとする意欲が求められます。積極的に作業を行いましょう。

授業内容

授業内容
第1回実習の進め方、年間計画について知る
第2回 調査のテーマを決める これまで実施した調査のテーマを知る
第3回 前回の議論をふまえ、希望調査案を互いに出しあい、候補を絞る
第4回 調査テーマを決め、それに関する「問い」をカードに書く
第5回 「問い」の答えとなる「仮説」をカードに書く
第6回 先行研究について学びながら、適切な仮説を選択する
第7回 仮説を検証するために何を聴けばよいか調査項目をラフに書き出す
第8回 どんな結果となれば仮説が検証されたことになるか明確なイメージがもてるようにする
第9回 質問文をラフにつくる
第10回 ワーディングの原則をふまえ、質問文と選択肢を洗練させる
第11回 各グループの作成した質問文等のプレゼンテーションを行い全体で議論する
第12回 全体での議論をふまえさらに質問文を推敲する
第13回 質問文を構成して調査票の原案をつくる
第14回 プリテストを行い、調査票を修正する
表紙等を加え、調査票の印刷・製本を行い整理する
第15回(オンライン授業の予定 第14回終了後から7月28日までの間に開講) 
これまでの作業を振り返り、秋期の作業の内容を説明する等。