臨床心理学特論Ⅰ
担当者笠井 さつき教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [文学研究科 臨床心理学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

臨床心理学は、心理的な苦悩を抱える人の多様なニーズに対し、それを見立て、心理的な援助や支援をする上で欠かすことのできない、基礎的知識・方法論・技能・倫理を扱った学問領域の総称といえる。心理実践、心理的支援の対象領域は、保健医療、教育、福祉、司法・矯正、産業など、多岐にわたり、幅広く展開され、実践も蓄積されている。前半では、心理的アセスメントの役割、アセスメントにとり必要となる精神医学的な理解にかかわる知識や、発達心理学的な理解にかかわる知識、代表的な心理療法を中心に発表・討議を通して学ぶ。後半は、保健医療、福祉、教育、産業、司法・矯正に関わるテーマにおき、文献を調べ、発表・討議する中で、理解を深める。

授業の到達目標

心理臨床家として必要な社会性や倫理観を身につけ、医療・保健、教育、福祉、大学・研究所、司法・法務・警察、産業・労働、私設心理相談などのさまざまな心理臨床の現場で、専門職業人として働くことを目指す。そのため、①臨床心理学についての基本的な知識を学ぶとともに、実践など応用と関連付けて理解を深める。②心理学的アセスメントについての基本的知識を修得する。③心理学的支援にまつわる代表的アプローチについての基本的知識を修得する。④心理学的支援の行われる主な領域についての基本的知識を修得する。

成績評価の方法および基準

レポート提出(60%)、講義内における発表と討議への参加(40%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献臨床心理学特論 小川俊樹・倉光修放送大学教育振興会

準備学修の内容

事前学習として、①発表に際し、複数の文献に当たり、資料を作成し、のぞむことが求められる。②指定された参考書の該当箇所、論文、資料を読み、授業当日のディスカッションの中で検討する。
「臨床心理学についての基礎知識」についてレポートにまとめる

その他履修上の注意事項

発表には十分な準備をしてのぞむこと。発表者でないときにも、真剣な姿勢で取り組むこと。
この科目は臨床心理学専攻に特化した科目である。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回臨床心理学についての基礎知識を学ぶ(オンライン)
第3回臨床心理学における、専門性・倫理について学ぶ/発表について
第4回心理学的アセスメントの役割について
第5回臨床心理学に関わる専門知識-精神医学等知識を含めた理解の必要性を学ぶ
第6回臨床心理学に関わる専門知識-発達心理学的理解の必要性について学ぶ
第7回心理学的支援に関する代表的アプローチについて学ぶ-精神分析・精神力動的アプローチ、クライエント中心療法についての理解を深める
第8回心理学的支援に関する代表的アプローチについて学ぶ-行動療法/認知行動療法についての理解を深める
第9回心理学的支援に関する代表的アプローチについて学ぶ-遊戯療法、箱庭療法、森田療法、内観療法など
第10回心理学的支援に関する代表的アプローチについて学ぶ-コミュニティアプローチなど
第11回各領域における心理的支援について理解を深める-(保健医療分野の諸テーマにおいて、文献をもとに発表する。)
第12回各領域における心理的支援について理解を深める-(福祉分野の諸テーマにおいて、文献をもとに発表する。)
第13回各領域における心理的支援について理解を深める-(産業分野の諸テーマにおいて、文献をもとに発表する。)
第14回各領域における心理的支援について理解を深める-(教育分野の諸テーマにおいて、文献をもとに発表する。)
第15回各領域における心理的支援について理解を深める-(司法分野の諸テーマにおいて、文献をもとに発表する。)