心理学特殊実験演習Ⅰ
担当者黒田 美保教員紹介
単位・開講先必修  0単位 [心理学科 2017年度以前]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

心理学研究演習では、卒業研究・卒業論文に繋がるリサーチリテラシー(研究を遂行するために必要な基礎的能力)をまず身につけ、その後、段階を踏みながら卒業研究・卒業論文と進んでいく。リサーチリテラシーには、課題発見力、先行研究の論文や参考資料をどのように探し入手するのか、それをいかに読解するのかというインプット力、データ分析を行いそれを文章化する力やプレゼンテーションをするというアウトプット力が含まれる。発達心理学、発達障害、福祉心理学の分野で、各自が関心を持つ、あるいは理解をさらに深めたいと考えるテーマを設定し、その研究を通してリサーチリテラシーを身につけ、卒業研究を自立的に進めていく。

授業の到達目標

リサーチリテラシーを身につけることが目標となる。具体的には、心理学研究の基本的な考え方が理解でき、また、心理学論文を自分で読解できるようになり、その書き方についても身につけていく。同時に、プレゼンテーション力や討議の力もつけていく。

成績評価の方法および基準

課題への取り組み、プレゼンテーションの内容や態度、討議への参加の積極性により評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書大学生のためのリサーチリテラシー入門 山田剛史・林創(著)ミネルヴァ書房
参考文献第4巻 心理学研究法(公認心理師の基礎と実践) 村井潤一郎遠見書房
参考文献実践的な心理学の学び方 大橋靖史・神信人(編)ナカニシヤ出版

準備学修の内容

 リサーチリテラシーを身につけるためには、授業外での作業も必須で、自ら学ぶことが重要となる。また、グループワークが必要となる場合もある。具体的には、自分のテーマに合わせた文献検察、文献の精読、レポート作成、効果的なプレゼンテーション資料の作成を行うこと。

その他履修上の注意事項

 討論に積極的に参加することが求められる。他の受講者のテーマにも興味をもち、自分なりの疑問や意見をもつ意欲のある学生の受講を希望する。また、発達評価法I・IIを履修することが望ましい。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス:授業の進め方・発表の方法について
第2回研究に関わる倫理について講義
第3回自己紹介、4年生の発表と3年生輪読の順番決定、自分のテーマ(研究課題)を見つけ決める方法について講義
第4回4年生の発表、3年輪読「情報収集力(文献検索と収集の方法、図書館の使い方)を身につける」と討議
第5回4年生の発表、3年輪読「情報整理力(研究関連の情報整理の基本と自分に合う方法の探求)を身につける」と討議
第6回4年生の発表、3年輪読「クリティカルシンキングを働かせた読み方を身につける」と討議
第7回4年生の発表、3年輪読「大学で求められるレポートや論文の書き方を学ぶ」と討議
第8回4年生の発表、3年輪読「データ分析力を身につける」と討議
第9回4年生の発表、3年輪読「よいプレゼンテーションとは何かを考えプレゼンテーション力をつける」と討議
第10回4年生、3年生合同で、自分のテーマを決め文献を探す
第11回4年生、3年生合同で、クリティカルシンキングをしながら選んだ論文を精読
第12回4年生、3年生合同で、論文の精読とレポートやスライドの作成
第13回4年生の先行研究の論文についてのプレゼンテーションと合同討議①
第14回3年生の先行研究の論文についてのプレゼンテーションと合同討議②
第15回オンライン:まとめと後期授業に向けてのオリエンテーション