授業の概要（ねらい）

　租税法に関する判例を基礎として，各自が自身の研究成果を報告し，その内容について全員で議論します。租税行政のあり方や租税法規の解釈等，租税法上の具体的な論点を理解するとともに，これらを修士論文の執筆に活用していくことがねらいです。

授業の到達目標

　この科目は，租税法をめぐる「現代社会における諸問題に対する将来の具体的指針を見出していく」能力を修得することを目的とし，以下の2点を目標とします。
①租税法をめぐる判例研究を通じて，さまざまな優れた先行研究に触れ，各論点に関する最先端の議論を理解すること。
②資料の収集，論点の整理，学術的文章の書き方等，修士論文の執筆に必要な能力を向上させること。

成績評価の方法および基準

　演習への貢献度（報告の内容，議論への参加態度）により総合的に評価します。

教科書・参考文献

準備学修の内容

　報告者は，修士論文のテーマとこれに関連する判例を選定し，研究の成果を報告しなければなりません。
　報告者以外の履修者は，指定された判例について，事案の概要，争点，判旨を整理し，議論への参加の準備を行う必要があります。

その他履修上の注意事項

①テキスト・参考文献については，いずれも最新版を用意してください。
②コンパクトサイズの六法には，租税法規が掲載されていません。そのため，『租税法判例六法』等の租税法規が掲載されている文献を持参したり，インターネット等で閲覧する準備をするなど，適宜条文を参照できるような態勢を整えてから授業に臨んでください。
③「租税法研究Ⅰ」を履修したことを前提に授業を行います。基礎的な概念等は授業内でも簡潔に説明はするものの，基本的には，各自において適宜復習しなければなりません。
④租税法は，憲法，行政法，民法，会社法といった法律科目のみならず，会計学（とりわけ財務会計論）等とも密接に関連しています。これらの科目の内容を十分に理解しておくことが必要です。

授業内容