リスクと保険Ⅰ
担当者上田 憲一郎教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングCME-203

授業の概要(ねらい)

(1)授業の内容
   高度化・複雑化する現代社会では、グローバル化する経済活動の諸分野において様々なリスクが増大しており、また、環境変化による新たなリスクも生じつつあります。
   2020年は、まさに、この授業で以前より指摘していた新型感染症のリスクが表面化し、社会・経済は大混乱に陥りました。
   このようなリスクが社会・経済に大きな影響を及ぼす中、企業も個人も、リスクへの対応をどのように考えていくのか、重要な課題となっています。
   本講義では、リスクの定義や社会経済の中での企業や個人が認識すべきリスクを考え、リスクマネジメントの手段・手法や必要とされる組織体制、企業関連の法令から求められる
   リスク管理体制を考え、その諸課題を整理します。
   また、資産運用に関するリスクや管理手法、ヘッジの概要について学びます。
(2)講義の分類
   本講義は、経済学部2年生の選択必修科目です。
   経済学部1年時に習得した知識をベースとして、2年生向けに今後の経済学部における研究において必要と考えられる内容を中心に講義します。
(3)留意事項
   ◆必要に応じて、外部の有識者の講演を行うことがあります。
   **授業の理解を促進するため、必要に応じて授業内で動画の視聴などを含む映像授業を併用することがあります。
   ◆新型コロナ感染症の状況や、受講生数・授業の進捗等によってはLMS授業を複数回、実施することがあります。
   (15回の講義のうち1回分はLMS講義となります)。
   ◆新型コロナ感染症の状況や、授業の進捗等により、講義内容や項目、講義の実施形態が大幅に変更となる場合があります。
   
   ◎本講義は、経営学科ディプロマポリシー2「企業経営の場で生起する実践的課題に対処できる専門的な知識・スキルと態度を有する」と関連しています。

授業の到達目標

 現代社会の中で、どのようなリスクがあるのかを認識すると同時に、それらの概要を把握します。またリスクへの対応手段や管理手法についての基礎知識を習得します。さらに、企業に勤務した際、リスク管理体制をどのように確立していくのか、主体的に考えられるようなレベルを目指します。
このようなリスクへの理解は、企業経営に関連した基本的な理論を理解できることや、企業経営の特徴を理解し説明できること、企業などが置かれている経営環境の特徴を理解できること、企業を取り巻く様々な状況の複雑さを理解し説明できることにつながり、企業経営へのより深い理解にもつながります。この講義は、このようなレベルを目指します。

成績評価の方法および基準

(1)成績評価の方法と基準
 期末テスト50~70%
 中間テスト20~40%
 講義の中での課題、確認テスト、リアクションペーパー等10~20%程度
 この他、出席状況や受講態度、講義への貢献などを付加的に評価します。
 *上記の評価を総合した結果、満点の点数の60%以上を得点した学生に対して、単位を付与します。
 (履修者数や受講状況を勘案の上、上記の評価方法や比率を見直すことがあります)。
(2)留意事項
 出席状況(*)や受講態度が不芳な学生(**)は、授業放棄と見なし、成績評価の対象外としますので、十分に認識してください。
 *6回以上の欠席者は、授業放棄と見なし、成績評価の対象外とします。
  30分以上の遅刻、授業終了時刻30分以上前の退室は欠席扱いとします。出欠の回数は各学生が各自でしっかり認識してください。
 **受講態度の不芳な学生にはその場で退席を命じ、以降の授業への出席を禁じます。
   退席となった学生は、成績評価の対象外とします。救済措置等は一切ありませんので、十分、認識してください。

 ◆出席システムの不正使用に関しては、厳正に対処します。出席システムの不正使用があった場合は単位取得は認められません。
◆出席システムで「出席」の表示がされていても、当該授業中に出題して当該授業中に回収した課題の提出が無い場合は、当該授業について欠席扱いとし、最終評価から減点します。
 ◆来社証明書の取り扱いについては、大学の規定通りの取り扱いとします。例外は認めませんので、十分、認識してください。
  来社証明書の不正利用があった場合は厳正に対処します(来社証明書の不正利用があった場合は、単位取得は認められません)。
 ◆公欠扱いとなる欠席等の場合は、必ず、事前に教員に届け出の上、欠席となった授業から1週間以内に届を提出してください。

 ◇なお、新型コロナの感染防止の観点から、教室では授業及び試験の際に、学籍番号による座席指定とします。座席指定の表示は学籍番号により行いますので、予め、ご承知ください。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 特定のテキストは使用しない。
教科書テキストは特に指定しません。
日本経済新聞、日経ヴェリタス等の経済紙に、進んで目を通すようにしてください。
参考文献 適宜紹介する。
参考文献

準備学修の内容

 日本経済新聞や経済誌等の中で、様々なリスクやそのヘッジに関連する記事、保険関連の記事等を関心を持って読むことを、お勧めします。

その他履修上の注意事項

 講義中の私語は厳禁です。
 携帯は電源を切るかマナーモードにしてください。講義中の携帯での通話は厳禁です。
 上記の成績評価に関する留意事項を十分認識した上で履修してください。
 なお、本講義は、リスクと保険Ⅱと密接に関連していますので、両講義を通年で履修することを原則とします。
 また、リスクと保険Ⅱの履修は、本講義の単位取得が前提となりますので、十分に考慮したうえで、履修してください。
 ◆授業で使用する資料は、前もってLMSに登録しますので、履修学生の皆さんは、事前に印刷(または閲覧)し、予習したうえで、授業に臨んでください。

 ◆出席システムの不正使用に関しては、厳正に対処します。出席システムの不正使用があった場合は単位取得は認められません。
◆出席システムで「出席」の表示がされていても、当該授業中に出題して当該授業中に回収した課題の提出が無い場合は、当該授業について欠席扱いとし、最終評価から減点します。
 ◆来社証明書の取り扱いについては、大学の規定通りの取り扱いとします。例外は認めませんので、十分、認識してください。
  来社証明書の不正利用があった場合は厳正に対処します(来社証明書の不正利用があった場合は、単位取得は認められません)。
 ◆公欠扱いとなる欠席等の場合は、必ず、事前に教員に届け出の上、欠席となった授業から1週間以内に届を提出してください。

 ◇新型コロナ感染防止の観点から、教室では、授業及び試験の際に、学籍番号による座席指定とします。座席指定は学籍番号の表示で行いますので、予め、ご承知ください。
  なお、指定された座席以外の席に着席の場合は、欠席扱いとなることがありますので、ご注意ください。
 ◇新型コロナの感染状況、履修者数や履修者の理解度の進捗によっては、講義項目や内容を大幅に見直すことがあります。
 ◆授業に関する重要な連絡をLMSで行うことがありますので、適宜、LMSの確認をお願いします。
  「見ていなかった」「知らなかった」等の申し出には一切、対応できませんので、ご承知おきください。
 ◆履修者・学生の方から連絡する場合は、メールにてお願いします。先生のメールアドレスは、教員紹介ページに記載があります。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション、身近なリスクと私たち
第2回 リスクの定義
 リスクの定義について学びます。
第3回 現代社会とリスク
  現代社会における多種多様なリスク、経済・社会の進化や環境変化、新興感染症のパンデミック等による新しいリスクについて考えます。
第4回 企業活動・経済活動とリスク(1)企業を取り巻く様々なリスクについて学びます。
第5回 企業活動・経済活動とリスク(2)企業不祥事の事例研究
                 企業が認識すべき企業不祥事のリスクと具体的事例について学びます。
第6回 企業活動・経済活動とリスク(3)情報漏えいと対策の事例研究
                 企業にとって重大なリスクとなりうる情報漏洩について考えます。
第7回 企業活動・経済活動とリスク(4)新たなリスクの出現
                 資本主義の限界と新たな企業の概念、ステークホルダー重視の経営、SDG'sやESG投資と企業などについて考えます。
第8回 企業活動・経済活動とリスク(5)新たなリスクと対応
                  製造物責任法や消費者契約法、民法改正による約款の取り扱いなど、企業が認識すべき新たなリスクについて考えます。
第9回 企業活動・経済活動とリスク(6)企業法令の求めるリスク管理体制
                  会社法などのハードロー、コーポレートガバナンス・コード等のソフトローが求めるリスク管理体制やガバナンスについて
                  考えます。
第10回 前半のまとめと振り返り、中間テスト
第11回 資産運用とリスク(1)基本的な考え方
             資産運用における基本的な留意点、リスクの概念について学びます。             
第12回 資産運用とリスク(2)具体的なリスク計算
             資産運用におけるリスク計算を学びます。
第13回 資産運用とリスク(3)リスク計算の演習と資産運用におけるリスク管理
             リスク計算の演習を行います。
             資産運用におけるリスク管理委ついて学びます。
第14回 リスクに関する総まとめ(LMS授業)
第15回 前期講義の総まとめと期末テスト