入門マクロ経済学Ⅱ
担当者岩崎 淳教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングECT-104

授業の概要(ねらい)

 本講義では、前期の「入門マクロ経済学Ⅰ」で学んだ基本的な知識や考え方の枠組みを更に踏み込んでより深く学ぶことで、より実践的な議論ができるようになることを目指す。
 具体的には、日本の財政赤字の問題、デフレの問題、失業や格差の問題などについて考える上での知識、理論的枠組みと実際の分析を学ぶ。

授業の到達目標

①マクロ経済学の基礎的な知識、考え方を習得し、日本銀行の「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」が理解できるようになる。
②日本経済の抱えるマクロ経済面の問題につき、実際の状況を踏まえて他者と議論できるようになる。

成績評価の方法および基準

・講義時(初回を除く毎回)に前回講義内容の復習として13回表示される小テスト(受験は講義当日中LMSにて行う):56%(各回4点満点、但しLMSでのオンライン講義後に行われる小テストは2回分の講義を対象とし8点満点)
・秋期定期試験予備日(1月24日)にLMSで行われる期末テスト:44%
・講義内で学生を指名して質問を行い、これに対応した学生には(解答の正誤を問いません)単位取得判断等に際し必要に応じて期末テストでの若干の点数としてカウントすることがあり得ます
・講義時に学生証を忘れた学生への救済措置は行いません。5回以上(含む5回)の欠席は受講放棄とみなします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『マクロ経済学・入門(第5版)』福田慎一、照山博司(有斐閣アルマ、有斐閣、2016年)
参考文献『アセモグル/レイブソン/リスト 入門経済学』D・アセモグル他(東洋経済新報社、2020年)
参考文献『アセモグル/レイブソン/リスト マクロ経済学』D・アセモグル他(東洋経済新報社、2019年)
参考文献『マンキュー入門経済学 [第3版]』N・グレゴリー・マンキュー(東洋経済新報社、2019年)
参考文献『マンキュー マクロ経済学Ⅰ入門編 [第4版]』N・グレゴリー・マンキュー(東洋経済新報社、2017年)
参考文献『ブランシャール マクロ経済学 上(第2版)基礎編』O・ブランシャール(東洋経済新報社、2020年)

準備学修の内容

【事前学修】
講義前日にLMSに掲載される講義用資料を打ち出して予習するほか、教科書ならびに参考書の該当箇所を予習し、不明個所を認識する。
【講義時】
講義時には、打ち出した講義用資料に講師の口頭説明内容などを適宜書き込むことで理解を深める
【事後学修】
講義用資料、教科書ならびに参考書の該当箇所を読み直し、理解を改めて確認した上で、不明個所が理解できたことを確認する。不明個所が残った場合には教員にメールを通じて、あるいは講義時に問い合わせる。
【必要時間】
当該期間に30時間以上の予復習が必要。

その他履修上の注意事項

・初回を除く毎回の講義時に行う小テストの問題、選択肢の内容は講義内でしか公開しませんので、講義出席が前提となります(未入国学生の方が受講を要望される場合は講師に受講確定前にご相談下さい)
・講義時の小テスト表示に備え、講義時にはスマホ等の端末を持参しておいて下さい
・講義時には、講師が受講者確定後に作成する座席表に従って着席して下さい
・やむを得ない事由で欠席の場合、講師のメールアドレス宛にその旨と事由を伝えるメールを送ることが必要です
・難しい、あるいは理解できなかった内容、その他講師への連絡事項等については、講義内で公開される講師のメールアドレスに対してコメント、質問等を送付して下さい(LMSのメッセージ機能は利用しないで下さい)
・小テストの問題、解答については、小テストを行った講義の次の講義で説明します
・この科目と学位授与方針との関連をカリキュラムマップを参照し理解して下さい
・講義中の私語等,他の受講生の妨げとなる行為があった場合には,警告を行ったうえで退出指示や成績評価における大幅減点,もしくは不合格とする場合があります

授業内容

授業内容
第1回講義オリエンテーション
― 講義の目指すもの、進め方、評価方法などについて説明する
第2回GDPとは何か
― 経済力の指標としてのGDPについてより深く学ぶ
第3回消費と貯蓄の理論
― 消費と貯蓄の理論について学ぶ
第4回設備投資と在庫投資
― 投資の決定要因、資本の限界生産性や投資理論について学ぶ
第5回金融と株価
― マクロ経済における金融の役割について学ぶ
第6回貨幣の需要と供給
― 貨幣の役割と貨幣供給、さらにはテイラールールについて学ぶ
第7回乗数理論とIS-LM分析(1)
― 有効需要の原理と乗数理論について学ぶ
第8回乗数理論とIS-LM分析(2)
― 財市場とIS曲線、貨幣市場とLM曲線、それらを統合したIS-LM分析と経済政策の効果について学ぶ
第9回経済政策の有効性
― 景気循環と経済政策、マネタリズム、非伝統的金融政策などについて学ぶ
第10回財政赤字と国債
― 政府支出拡大のマイナス面などについて学ぶ
第11回インフレとデフレ
― 価格調整とそのコストについて学ぶ
第12回金融政策の実際(オンライン授業、LMSによるオンデマンド方式)
― 実際に中央銀行が行っている金融政策の実際について学ぶ
第13回失業問題
― マクロ経済における労働市場について学ぶ
第14回経済成長理論
― 経済成長の源泉や経済成長理論について学ぶ
第15回オープン・マクロ経済
― 為替レートと経常収支、それらの決定要因について学ぶ